どうも、りょうさかさんです。
萩生田文部科学大臣より「オンライン授業は原則教員同席が必要」とのコメントがありました。
萩生田文科相 オンライン授業は教員同席が必要 | 教育 | NHKニュース
オンライン授業は原則教員同席が必要
上で紹介したニュースによるとこのように書かれています。
萩生田文科大臣は「学校教育では対面、集団での学びや、リアルな体験を通じて、思考力や判断力、人間性を育てる必要がある。一人一人に適切な指導をするためには児童・生徒のそばに教師がいる必要があり、教師がいない指導が対面授業に代替できるとは現段階で考えていない」と述べ、オンライン授業を行う際には、原則として児童や生徒のそばに教員が同席することが必要だという考えを改めて強調しました。
(引用)萩生田文科相 オンライン授業は教員同席が必要 | 教育 | NHKニュース
萩生田文部科学大臣の立場になれば「全てオンライン授業でOKと不用意に太鼓判を押すようなことはできない」「オンライン授業が普及すれば教員はいらないと曲解され、教員の労働組合からの反発を恐れた」など色々な事情があるじゃなかろうかと容易に想像がつきます。
それでも「原則同席が必要」は言い過ぎたんではないでしょうか?
GIGAスクール構想の背景
そもそもGIGAスクール構想の背景から言っても、パソコン・タブレット端末などの環境配備には「PCを児童・生徒が使うようになる」という目的があったはずです。
なぜPCを使うべきかまで書き出すと長くなってしまうのですが、端的にいえば「PCを扱う側が生産者であり、スマホを使う側が消費者だから」です。
以前の記事でも書きましたが、日本の子ども達が勉強のためにPCを使う頻度は、OECD平均よりもはるかに低い水準です。
「授業の後にインターネットを閲覧する」という設問について「まったくか、ほとんどない」という解答をしたのは日本は66.3%、OECD平均は19.8%。
「コンピュータを使って宿題をする」という設問について「まったくか、ほとんどない」という解答をしたのは日本は78.8%、OECD平均は22.1%。
詳しくはこちら⇒
つまりPCやタブレット端末を教具と同じように日常的に"普通"に使うことが本来の目的なんですね。
もちろんICT教具論にも諸説あります。
- 紙やペンのように積極的に使うことを意味する場合
- コンパスや分度器のように必要に応じて使うことを意味する場合
わたしは前者の「紙やペンのように積極的に使うことを意味する場合」を支持しますが、先生方が導入段階として後者のような使い方になってしまうのは仕方ないかなと思います。
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オンライン授業に教員同席必要か否か
「オンライン授業の原則教員同席が必要」という話に戻りましょう。
そもそもオンライン授業は目的ではなく、手段です。
そして、どんな目的でオンライン授業をするかによっても教員の関わり方は変わってくるのではないでしょうか。
例えば、「ある分野の導入部分のオンライン授業」を受けて「感想やレポートを書く」という「興味感心を持つ」「調べること」が目的の場合には、教員同席が必ずも必要だとは思いません。
一方で、演習、復習、補講といった「学力面」が目的の場合には、オンライン授業を受けても生徒が理解できない箇所をフォローするための教員同席は有効だと思います。
こんな風に「教育の目的」によって教材も先生の関わり方もオンライン授業も位置付けは変わるはずです。
そして、「教育の目的」を意識した授業は、日ごろ先生方が取り組んでいることです。
もうちょっと文部科学省は先生方を信じて、丁寧に説明した方が良かったんじゃないかな、そんな風に感じました。
それでは、また。