りょうさかさんと

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

りょうさかさんと

「夢」を聞いた時に絶対言ってはいけないこと・必ず伝えたいこと


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どうも、教育関係会社員のりょうさかさんです。

娘も5歳になり、将来の夢を色々語ってくれます。

今回は、そんな時にわたしが親として意識している「絶対言わないこと」と「必ず伝えたいこと」についてです。

子どもの「夢」に対して「言わないこと」

娘の将来の夢は、様々です。

ケーキを食べているときは「ケーキ屋さん」。

動物園や水族館にハマっている時は「飼育員さん」。

最近だと恐竜が大好きで「恐竜博士になる!!」と豪語していたんですが…

急に「もうみんなが取っちゃって化石残ってないかもしれないからスーパーの店員さんになる」と凹んでいるときもありましたw

幼稚園が楽しいので「先生になる」って言っていたこともありましたね。

子どもの頃は色んなことに夢見るのは当然で、身近な職業から宇宙飛行士、プリキュアみたいなことを言ってよいと思うんです。

そんな中、わたしが絶対に「言わないようにしていること」があります。

それは「難しい・辛い」といったマイナス情報や「もっと良い〇〇があるよ」という否定する言葉です。

「好きなことを頑張るな」というメッセージ

子どもの夢に対して「叶う人は少ない」「叶ったとしても大変」といったニュアンスの言葉を伝えるのが、わたしは嫌いなんです。

理由は2つあります。

1つはわたし自身が小学生の時に「考古学者になりたい」と言ったときに親から「難しい・辛い」といったマイナス情報を教えられたからです。

といってもそのまま「難しい・辛い」と言われたわけではありません。

「大学教授しか職業がない」「稼いでいけない」と言われたんです。

なんか、こっちの方が具体的で酷い気がしますねw

両親としては親心だったんでしょうが、わたしにとっては「好きなことを頑張るな」と言われたのと同じでした。

それからしばらく無気力だった記憶があります。

「現実なんだから仕方ない」「現実を教えるのも親の義務」という方もいると思います。

でも、「好きなことを頑張るな」と言われた人間が嫌いなことや普通のことを頑張ると思いますか?

自己肯定感とか非認知能力と言われる能力を下げるだけだと思うんですよ。

自己肯定感、非認知能力に興味のある方はこちらをどうぞ⇒

価値観の押し付け

次に「もっと良い〇〇があるよ」についてです。

「もっと良い〇〇があるよ」は上手く使えば提案ですが、下手をすると親の価値観を押し付けることになってしまいます。

親の価値観が良い悪いではなく、その価値観が今の子どもたちにに当てはまるかが不透明なことが問題です。

そして、親の価値観の押し付けも「子どもがやらされてる感」を覚えれば、こちらもまた自己肯定感や非認知能力に影響を及ぼしそうです。

子どもの「夢」に対して「必ず伝えたいこと」

そんなわけで、わたしが子どもの夢を聞いた時に言うことは「いいね」「(娘の名前)ならできるよ」という肯定の言葉です。

圧倒的に肯定するだけです。

子どもの時の夢を叶える人もいますが、夢がどんどん変わっていく人の方が大多数。

わざわざ親が子どもの夢に意見をする必要はないと思うんですよ。

とはいえ、子どもの年齢によっては複雑な心境の方もいると思います。

「子どもがYouTuberになりたいと言ってもそう言えますか?」

そういう疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?

そこで最近娘とこんなやり取りをしたことを紹介しますね。

仕事の本質

「〇〇(YouTuberの名前)は、ゲームで遊ぶのが仕事なの?」

娘から急にこんな質問をされました。

あなたなら、どう返事をしますか?

わたしの返事はこうです。

「仕事ってのは、人の役に立つか人を楽しませるか、そのどちらかか両方なんだよ。

〇〇さんは、ゲームが仕事なんじゃなくて、ゲームをする姿で人を楽しませているから仕事になってるんだ」

「うーん、よくわかんない」

「例えば、さかなクンは、ただの魚好きじゃなくて、魚の知識で人を楽しませてるし、魚の研究をして人に役立っているから、仕事になっているってことなんだよ」

そういうと娘は、なんとなく納得してくれたようでした。

ちなみにさかなクンの例は「非属の才能」(山田玲司)からの引用させていただきました。

詳しくはこちらをどうぞ⇒

大人でもついつい「仕事」=「何かをすること」だと思いがちです。

でもプロ野球選手は、野球をしているから仕事ではないんですよね。

野球をしてるだけなら草野球でもお金がもらえるはず。

素人とプロ野球選手の例でいえば、自分が楽しむのか、人を楽しませるかが大きく違うんです。

もちろん素人の草野球でも、見ている人を楽しませますが、楽しませることのできる絶対数が大きく違いますよね。

大谷翔平選手なんて世界中のどれだけの人を楽しませているのか想像もつきません!

つまり着目すべきは「どれだけの人の役に立つか、楽しませるか」なんですよね。

  • 野球選手は野球で人を楽しませる。
  • スーパーの店員さんはモノを売って人の役に立つ。
  • YouTuberは面白い動画を作って人を楽しませる。

わたしとしては、子どもにこういう目線で仕事について考えてほしいなと願っています。

というのも、将来、親のイメージする職業と仕事は変わっても「人に役立つ・楽しませる」という本質的な部分は変わらないと考えるからです。

オックスフォード大学の2014年の研究で「10~20年後になくなる職業・仕事」というのが話題になったことがありました。

「なくなる職業・仕事」として例えばこんな例が挙げられています。

  • 銀行の融資担当者
  • スポーツの審判
  • レストランの案内係
  • 給与・福利厚生担当者

(参考)オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」(週刊現代) | マネー現代 | 講談社(1/5)

実際、銀行の大リストラ時代と呼ばれ、ゴールドマンサックスはAI投資に切り替えるためにトレーダーを600人から2人に切り替えたなんてことがありましたよね。

なくなる仕事がある一方で、新しい仕事(AIエンジニア、VRクリエイター、Youtuber、eスポーツ選手、ゲーム実況者など)が近年生まれています。

きっと今の子どもたちが大人になる頃には、わたしたちが知っている職業はさらに減り、新しい仕事が増えているはずです。

それでも「人の役立つ・人を楽しませる」という仕事の本質的な部分は変わらないでしょう。

親としてわたしが伝えるべきは、この本質的な部分だと思うんです。

ただあんまり「人の役に立つ・楽しませる」と強調し過ぎてしまうと、子どもが「難しい・辛い」と受け取ってしまう危険性もあるので、たまに触れるくらいにしています。

「夢」を聞いた時に絶対言ってはいけないこと・必ず伝えたいことのまとめ

長くなってしまったので、最後に簡単にまとめておきます。

  1. 「夢」に対して「難しい・辛い」などマイナス情報は言わない
  2. 「仕事」とは「人の役に立つ・人を楽しませる」という本質を伝える

たった2点ですが、少しでも参考になれば幸いです。

それでは、また。