りょうさかさんと

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小学校の教育費はどれくらいかかるのか?


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どうも、教育関係会社員のりょうさかさんです。

小学生の教育費がどれくらいなのか調べてみました。

「教育費」については、保護者の立場から考えると3つの切り口があります。

1つ目は、『公立と私立の費用の違い』

2つ目は、『そもそも無償である義務教育にこれほど保護者負担があるべきなのか』という疑問。

3つ目は、『家庭教育をどこまでするのか』という点です。

特に2つ目は、「隠れ教育費」とも言われています。

「隠れ教育費」とは

「隠れ教育費」とは本来、義務教育は「無償」であるはずなのに生じる支出のことを指します。

例えば、ランドセル、制服、教材費、修学旅行費…

いずれも払うものが当たり前と思ってしまいますが、実際にどの程度の金額になるんでしょうか?

まず文部科学省の調査から「教育にかかる総額」(学習費)を見てみましょう。

学習費総額は年間32万円

文部科学省の定義では、学習費とは以下の3つで構成されています。

  1. 学校教育費
  2. 学校給食費
  3. 学校外活動費

学校教育費とは、学校の教育のために家庭が支出した経費のことです。

授業料、制服、PTA会費などなど多岐にわたります。(詳しくは後段で)

学校給食費とは、文字通り給食費のことです。

学校外活動費とは、学校以外の教育費として家庭が支出した経費のことです。

塾や習い事の月謝、絵本の費用やキャンプ体験などが当てはまります。

では、小学校1年間の「学習費総額」は幾らくらいになるのでしょうか?

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(参考)結果の概要-平成30年度子供の学習費調査:文部科学省

公立小学校なら年間約32万円、私立小学校なら年間159万円はかかるわけです。

つまり公立小学校なら1か月あたり2.6万円、私立小学校なら13.2万円かかります。

この額を高いと考えるか安いと考えるかはご家庭の状況によって変わるでしょうが、これだけの金額がかかることを押さえておきましょう。

学校教育費は年間6万3千円

では、「隠れ教育費」ともいわれる「学校教育費」(公立63,102円 私立904,164円)の内訳はどうなっているのか見ていきましょう。

と、その前に用語の説明を簡単にしておきましょう。

  • 学校納付金とは、学級費・児童会費・PTA会費、私立の入学検定料・入学金・後援会費などのことです。
  • 図書・学用品・実習教材費とは、教科書以外の図書費、文房具類、体育用品、裁縫セット、調理用材料費などのことです。
  • 通学関係費とは、交通費・スクールバス代、自転車購入費、制服、ランドセル、雨傘などのことです。
  • その他は、学校の徽章・バッジ、上履き、卒業アルバム代などのことです。

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公立小学校と私立小学校の大きな違いは「授業料」「修学旅行・遠足・見学費」「学校納付金」「通学関係費」です。

公立なら授業料は無償ですし、入学検定料・入学金・後援会費はかかりませんからね。

「修学旅行費…」も3万円近く金額が違います。

「通学関係費」も公立であれば、金額のほとんどはランドセル代、制服代が占めます。

一方、私立の場合は、制服代が公立より高いですし、通学費だけ4万円近くかかります。

学校指定を買う必然性はどこに?

逆に大きな金額の違いがないのが「図書・学用品・実習教材費」です。

さらに詳しい内訳の資料を見ると「図書費」は公立2,546円、私立6,880円、「学用品・実習教材費」は公立17,127円、私立25,175円となっています。

私立の方が高いのはもちろんですが、それでも他の項目よりは差が少ないんですよね。

「学用品・実習教材費」は前述のように文房具類、体育用品、裁縫セットなどのことです。

これらのうちいくつかは入学時・入学後に「学校指定」で購入することになります。

例えば、小学校入学時に「はさみ・のり、クレヨン」などを購入させられるんですが、家のものがある場合にわざわざ「学校指定のもの」を購入する必要があるのでしょうか?

これがいわゆる「隠れ教育費」の一つです。

既に持っているのに購入しなおす。

家計負担の面から、またSDGsの面からも時代に合わないようにわたしは思いますが、あなたはどう思いますか?

学校外活動費は年間21万円

次に小学校外で子どもの教育に使われる費用を見ていきましょう。

こちらも金額を見る前に用語を整理しておきましょう。

補助学習費とは、家庭教師・塾代、また家庭用の予習復習のために支出した経費、勉強机・椅子・本棚代のことです。

体験活動・地域活動費とは、ハイキングやキャンプ、ボランティア活動などの活動に支出した経費のことです。

芸術文化活動費とは、ピアノ、舞踊、絵画などの習い事代、また音楽・映画鑑賞などの経費のことです。

スポーツ・レクリエーション活動費とは、水泳・サッカーなどのスポーツ関係の習い事代、またスポーツ観戦などの経費のことです。

教養費とは、習字・そろばん・英会話教室などの習い事代、また小説などの購入費、博物館、動物園などの入場料・交通費などの支出のことを言います。

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補助学習費について、さらに詳しい内訳の資料を見ると塾代は公立53,313円、私立252,790円、家庭教師代は公立13,015円、私立42,560円となっています。

もちろんこの資料は塾・家庭教師を使用していない家庭も含めた平均ですから、塾費用・家庭教師費用はもっと使われていると思います。

逆に言えば塾に行く予定がないご家庭であれば、勉強机などの備品代と問題集代がメインの出費となります。

習い事代は年間9万5千円

上表の補助学習費より下の項目のうち「芸術文化活動費」「スポーツ・レクリエーション活動費」「教養費」のほとんどは習い事の月謝が占めます。

そこで、それぞれの項目の月謝費用とその月額費用で見てみましょう。

芸術文化活動費のうち月謝総額は、公立25,621円、私立70,469円。

つまり毎月の出費は、公立2,135円、私立5,872円

スポーツ・レクリエーション活動費のうち月謝総額は、公立42,388円、私立68,793円。

つまり毎月の出費は、公立3,532円、私立5,732円

教養費のうち月謝総額は、公立27,239円、私立66,642円。

つまり毎月の出費は、公立2,269円、私立5,553円。

上記3つの習い事代を合計すると年間で、公立95,248円、私立205,902円となります。

毎月の出費は、公立7,917円、私立17,159円。

塾・家庭教師以外にしている習い事の数を想像すると公立小学校であれば0~2個、私立であれば2~3個していると考えられます。

また月謝額から考えると公立小学校に通う児童はスポーツ系(サッカー・体操)の習い事が多く、私立小学校に通う児童は音楽・芸術、スポーツ、教養を満遍なくしているという様子が見られます。

また例えば同じ音楽系の習い事でも公立はピアノの割合が多く、私立になるとバイオリンなどの割合が増えると考えられます。

小学校の教育費はどれくらいかかるのか?

最後にこれまでの情報をまとめておきましょう。

  1. 「学習費総額」は、公立小学校なら年間約32万円、私立小学校なら年間159万円。
  2. 学校に支払う「学校教育費」は、公立小学校なら年間63,102円、私立小学校なら904,164円。
  3. 年間の「塾代」は、公立53,313円、私立252,790円、「家庭教師代」は公立13,015円、私立42,560円。
  4. 年間の「習い事代」は、公立95,248円、私立205,902円

いやー、結構な金額がかかりますねー。

子どもの教育費をケチりたいという親はいないと思いますが、湯水のように沸くというわけでもありません。

小学校の教育費がどの程度かかるのか事前に知っておいて、準備をしておきましょう。

それでは、また。

「隠れ教育費」についてはこちらの書籍があります。

まだ読んでいませんが、これから読むのが楽しみです。