どうも、りょうさかさんです。
少し前に「早生まれ不利」に関する記事を書きました。
親として何をすれば良いのかと言えば、結論は「非認知スキルを伸ばそう!」というものでした。
では、非認知スキルを伸ばすためには何をするべきなんでしょうか?
非認知スキルとは
「非認知スキル」とは、以下の9つの能力のことを指します。
- 自信、やり抜く力
- やる気、意欲
- 忍耐、粘り強さ
- 意志力、自制心
- メタ認知、自分の状況を把握する
- リーダーシップ、社会性
- すぐに立ち直る
- 創造性
- 外向性、好奇心、協調性
学力テストなどで計測される「認知能力」とは違い、「非認知スキル」とは性格や気質のようなものを指すんですね。
詳しくはこちら⇒
(引用)「学力」の経済学Kindle版(中室牧子/ディスカバートゥエンティーワン)No.850より
この非認知スキルは、成人後も伸びると言われているので子どもの年齢がいくつでも、そして、わたしたち親も取り組むことができます。
では、非認知スキルを伸ばすためにはどのようなことをしたら良いのでしょうか。
非認知スキルを伸ばすことが書かれている書籍には以下のようなものがあります。
この2冊に加えて、以前の記事で紹介した文部科学省の資料で例示されている内容をまとめておきたいと思います。
「私たちは子どもに何ができるのか」で紹介される方法
「私たちは子どもに何ができるのか」では、非認知スキルを以下のように捉えています。
「非認知能力は教えることのできるスキルである」と考えるよりも、「非認知能力は子供をとりまく環境の産物である」
(引用)「私たちは子どもに何ができるのか」 (ポール・タフ/英治出版)p.27より
具体的には「学業のためのマインドセット(心のありよう)」と「ディーパー・ラーニング(より深い学習)」が紹介されています。
- 「学業のためのマインドセット」とは、「学校への所属意識」「自分に能力は努力によって伸びる」「勉強は価値がある」という信念を持つこと(参考p.109)
- 「ディーパー・ラーニング」とは「探究型の指導」「プロジェクト型の学習」「実績重視の評価」という教育(参考p.142)
「「学力」の経済学」で紹介される方法
「「学力」の経済学」では、非認知スキルに関わる要素として「自制心」「やり抜く力」「しつけ」「部活動など」について言及されています。
- 自制心は、「継続と反復」「計画を立て、記録し、達成度を自分で管理する」ことで鍛えられる。(参考No.919)
- やり抜く力は、「自分のもともとの能力は生まれつきのものではなく、努力によって後天的にのばすことができる」ということを信じる子どもが強い。(参考No.926)
- しつけは、幼少期にきちんと行い、基本的なモラルを身に着けさせることは勤勉性という非認知能力を養うための重要なプロセスである(参考No.955)
- 部活動、課外活動、社会奉仕活動、アウトドア活動が非認知能力を鍛えるの有効(参考No.976)
(以上参考は、「学力」の経済学Kindle版(中室牧子/ディスカバートゥエンティーワン)より筆者の要約)
「しつけ」の具体的な中身は、「嘘をつかない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする」という4つのモラルのことを指しています。
以上、2冊については、詳しく知りたい方は書籍をご確認くださいね。
文科省の資料で紹介される方法
文部科学省の「全国的な学力調査に関する専門家会議(平成29年6月12日~)(第6回) 配付資料」において非認知能力について言及されています。
この資料は、全国学力テストのアンケート調査を基に、非認知スキルが高い児童・生徒は親からのどのような働きかけを受けているのかをまとめています。
文部科学省の資料では、保護者の適切な働きかけは小学生でより強い影響があるとしています。
保護者の適切な働きかけは,SESの高低にかかわらず,子供の「非認知スキル」を高める傾向があり,小学生でより強い影響がある。
(引用)資料3 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」(お茶の水女子大学提出資料) (PDF:911KB)
ちなみに上の「SES」とは、家庭所得、父親の学歴、母親の学歴といった「家庭の社会経済的背景」のことです。
つまり収入や両親の学歴に関係なく子どもの非認知スキルは、保護者の働きかけで高めることができるだろうということです。
アンケートから効果があるだろうと読み取れた保護者の働きかけは以下の5点です。
(引用)資料3 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」(お茶の水女子大学提出資料) (PDF:911KB)
「自信を持たせる」「努力の大切さ」「やり抜く大切さ」「毎朝朝食」「ボランティア活動」といった項目が出ています。
非認知スキルを高める7つの方法
さて、ここまでの内容の中から親が働きかけることができる内容を一覧にまとめてみましょう。(共通している部分は統一します)
- 自信を持たせる
- 努力の大切さを伝える
- やり抜く大切さを伝える
- 継続と反復。計画を立て、記録し、達成度を自分で管理させる。
- しつけをする(嘘をつかない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)
- 部活動や課外活動を推奨する
- 毎日朝食をしっかり食べさせる
「毎朝の朝食」がちょっと違和感がありますよね。
わたしの考えは、「朝食の効果」よりも、そういった当たり前を継続している「家庭内のルール」や「親子関係」が子どもに良い影響を与えているような気がします。
もしかすると文部科学省が「食育」的な観点で無理矢理いれた可能性もw
ただ否定する根拠もないので、削らずに加えておきますね。
改めてこの7点を眺めてみると、メチャクチャ特殊なことってあまりありませんよね。
ただ具体的にはどうしたら良いの? ってことも多いです。
その内容は、また別の記事でまとめていますのでご覧ください。
それでは、また。