りょうさかさんと

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中学校の教育費はどれくらいかかるのか?


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どうも、教育系会社員のりょうさかさんです。

今回は中学校の教育費がどれくらいかかるのか見ていきましょう。

「子どもが成長するのと比例するように増えていく支出」

そのリアルを把握しておきましょう。

中学校の学習費総額 年間48万8千円

中学校1年間の学習費総額は、こちらになります。

下記表については、

「学校教育費」=「中学校の費用」

「学校外活動費」=「ご家庭の塾・習い事代など」

と考えてください。(どちらも詳細は後段)

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公立と私立の金額差が如実に表れますね。

  • 公立:488,397円
  • 私立:1,406,433円

その差、なんと約92万円!!

しかもコレ、1年間の金額です。

3年間なら公立中学校は約146万円、私立中学校は約421万円。

その差、約275万円となります。

既に私立中に在学中だったり、私立中をご検討しているご家庭には当たり前の金額かもしれません。

一方で「小中は公立で良い」と思っている方には衝撃的な金額かもしれませんね。

中学校の学校教育費 13万8千円

では、「学校教育費」の詳しい内訳を見てきましょう。

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公立と私立の金額差は、932,477円。

そのうち約46%を占めるのが「授業料」です。

次に大きな割合を占める「学校納付金」とは、学級費・児童会費・PTA会費、私立の入学検定料・入学金・後援会費などのことです。

詳細な資料を見ると私立の学校納付金305,130円のうち「入学検定料・入学金・後援会費」が255,578円を占めます。

3番目に金額差の大きい「通学関係費」について詳細な資料を見ると「通学費(私立80,656円)」と「制服費用(43,478円)」が主な要因となっています。

徒歩で通える公立中と電車・バスが大半を占める私立中の差が大きく出ているんですね。

中学校の学校外活動費 年間約30万円

「学校外活動費」は、主に家庭での出費(自習用の参考書代・机など備品代・習い事代)のことです。

この「学校外活動費」では、「公立」が「私立」より多く出費している項目が2つでてきます。

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その一つ目が「補助学習費」です。

「補助学習費」は、公立243,589円、私立220,346円と「公立」が約2万円上回っています。

詳細な資料を見ると「学習塾費用」において公立202,965円、私立153,365円と上回る数字がでています。

おそらく「高校受験の有無」が費用に影響していると考えられます。

中高一貫の私立中であれば受験の必要がないので、その部分の差が出ているんでしょうね。

習い事代は小学校より5万8千円減

では、「体験活動費…」以下の項目についても見ていきましょう。

習い事代は、小学校時代より中学校時代の方が少なくなります。

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「芸術文化活動費」の主な出費は、ピアノや舞踊など芸術系の習い事代です。

小学校時代と比べると公立で54%減、私立で62%減の金額となっています。

「スポーツ・レクリエーション活動費」の主な出費は、水泳、サッカーなどスポーツ系の習い事代です。

こちらも同様に月謝は公立で64%減、私立で78%減の金額となっています。

「教養費」の主な出費は、習字、そろばん、英会話などの勉強系の習い事代です。

こちらも同様に月謝は公立で65%減、私立で81%減の金額となっています。

この現象理由としては以下の要因が考えられそうです。

  • 小学校時代は色々と広げてしていたが数を絞って取り組むようになる
  • 中学校になると部活動が本格的になり両立が難しくなる
  • 親がさせたいことよりも子ども自身がしたいことを選択するようになる
  • 学習費総額増により習い事を減らなければならない

この現象傾向は高校になるとさらに加速します。

よく考えれば大人で習い事をする人って減りますよね。

日本において人生で一番習い事をするのは小学校時代なんですね。

中学校の教育費はどれくらいかかるのか?

最後にこれまでの情報をまとめておきましょう。

  • 「学習費総額」は、公立中学校なら年間約48万円、私立中学校なら年間140万円。
  • 学校に支払う「学校教育費」は、公立中学校なら年間約13万円、私立中学校なら約107万円。
  • 年間の「塾代」は、公立中学校なら約20万円、私立中学校なら約15万円
  • 年間の「習い事代」は、公立中学校なら年間3.7万円、私立中学校なら5.5万円

何度か書いていますが、こちらはあくまで平均の数字です。

特に塾代・習い事は、一切していないゼロの子どもたちも含んだ数字になります。

塾・習い事をしている家庭からすると「もっと費用がかかっているよ!」とお感じになるかもしれませんが、その点をご注意ください。

それでは、また。