2019年末にGIGAスクール構想が発表されました。
「どんな構想なのか」「授業がどう変わるのか」「何年生から対象なのか」について解説します。
小学校入学を控えた子どもをお持ちの保護者さんはぜひ読んでくださいね。
GIGAスクール構想とは
「GIGAスクール構想」をざっくり言うと
- 全国一律のICT環境整備
- 1人1台端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備
の2点のことです。
具体的には「校内LANの整備」「電源キャビネットを整備」「児童生徒が使用するPC端末を1人1台」となっています。
児童生徒にPC1人1台は、1台当たり4.5万円を補助し、令和5年度(2023年)までに小中全学年で達成が目標とされています。
高速大容量の通信ネットワークは、令和2年度(2020年)までに、全ての小・中・高校・特別支援学校等で校内ネットワークを完備 (1/2補助) することが目標とされています。
予算案は、2,318億円。
内訳は、公立2,173億円、私立119億円、国立26億円となっています。
このお金の大きさに教育業界の大人たちは小躍りしていますw
ちなみに「GIGA」とは「Global and Innovation Gateway for ALL」の略。
詳しくは文科省のこちらのスライドをどうぞ⇒
もちろん児童生徒に1人1台PCが配置されることを受けて、先生方向けのフォローアップ計画なども予定されています。
どんなPCが導入されそうなのか
保護者として気になることの1つにどんなPCが導入されるのか? だと思います。
現時点では「学習者用端末の標準仕様」としてモデル例が掲載されています。
価格は5万円程度。
1台あたりの補助は4.5万円。
差額を行政が負担するのか保護者負担かは明示されていませんでした…。
「Microsoft Windows」「Google Chrome OS」「iPadOS」の3OSについて以下のように提案されています。
ストレージは32GB以上、メモリは4GB、画面は9~14インチ。
タッチパネル、ハードウェアキーボード、インカメラ・アウトカメラも共通仕様です。
(引用)GIGAスクール構想の実現パッケージ‐文部科学省(令和元年12月19日)
子どもの授業はどう変わるのか?
では、子ども達の授業はどう変わるのでしょうか?
文科省の資料で挙げられている項目を列挙すると…
- デジタル教材の利用
- 文章作成ソフト、プレゼンソフトの利用
- 調べ学習での利用
- 英語動画など教育動画の視聴
- プログラミング教育
などです。
エヴァンゲリオンで描かれた学校生活がようやく来るかも!
対象の子どもたちは?
では、どの年齢の子ども達から対象になるのでしょうか?
児童生徒に1人1台PCが渡されると言っても、ある日突然全員に配られるわけではありません。
スケジュールはこのように提示されています。
まとめると以下のような形になります。
- 2020年度(令和2年度):小5~6、中1
- 2021年度(令和3年度):中2~3
- 2022年度(令和4年度):小3~4
- 2023年度(令和5年度):小1~2
これは言い換えれば、2020年度に小学生の児童は段階的に全員PCを持つ経験をするということです。
2020年度小学校入学の新1年生も2022年度小学校3年生の時にPCを渡されることになりますからね。
中学生の場合、2020年度に中学1・2年生の生徒が全員PCを持つ経験をすることになります。
(*追記)
2020年の緊急事態宣言による休校などを受けてGIGAスクール構想は前倒しになり、2021年度の小・中学生全員に1人1台のタブレット端末が配布されました。
GIGAスクール構想のまとめ
最後におさらいとして、GIGAスクール構想をまとめてみましょう。
- ICT環境整備と児童生徒1人がPCを持つ
- 価格は5万円程度
- 2020年度の小学生は段階的に全員が対象
- 2020年度の中学1・2年生は段階的に全員が対象
- 2021年度 小・中学生全員にタブレット端末を配布
PISA2018の記事でも述べましたが、日本の児童生徒のPCの保持率が諸外国と比べて低いことがわかっています。
PCを使いこなせないと自分から情報を取りに行けないので不利になってしまうんですよね…。
特に今小学生、その前のお子さんがいるご家庭は早めから慣れておくことをオススメします。
操作でつまづいたら授業が大変ですからね。
Chromebookのような安価(3万円台からある)で親が管理しやすいものや子どもパソコンなどを一緒に触っておくと良いですよ。
それでは、また。