「自己肯定感」という言葉を聞いたことはありますか?
「自己肯定感」とは、「自分のことを自分で良い」と自分自身を認めることが出来る感情のことです。
本書「子どものやってみたいをぐいぐい引き出す「自己肯定感」育成入門」では、この自己肯定感をどうやって伸ばすのか紹介されています。
自己肯定感とは
「自己肯定感」は、「自尊感情」とも言います。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」では、ガッキー演じる森山みくりが、星野源さん演じる津崎平匡に対して「自尊感情が低い」と分析するシーンがありました。
「逃げ恥」が多くの共感を呼んだのは、日本人の多くは自己肯定感が低いからです。
以下は高校生対象の調査ですが、日本の高校生は米中韓よりも自己肯定感が低くなっています。
日本の高校生は、「今の自分が好きだ」の肯定率(「よくあてはまる」「まああてはまる」と回答した割合、以下同様)が5割未満で、米中韓の7割以上との差が際立っている。また、「私は他の人々に劣らず価値のある人間である」の肯定率が5割強で、米中韓の約8割以上と比べて差が大
きい。「自分はダメな人間だと思うことがある」の肯定率は8割を超え、米中韓を大きく上回っている。
(引用)高校生の留学に関する意識調査報告書-日本・米国・中国・韓国の比較(国立青少年教育振興機構)平成31年6月
自己肯定感が低いとどうなるのか?
- 自信が持てない。
- やる気がおきない。
- 人の目が気になる。
- 自分を良く見せようとする
- 他人を批判する
などなど。
わたしも思い当たることばかり…
もちろん自己肯定感は、アルナシではありません。
「高い低い」という表現からもあるように、人それぞれ程度の差があって当たり前です。
でも、親としては子どもの自己肯定感は出来るだけ高めてあげたいですよね。
前置きが長くなってしまいましたが、本書「子どものやってみたいをぐいぐい引き出す「自己肯定感」育成入門」では、その具体的な方法が書かれています。
「子どものやってみたいをぐいぐい引き出す「自己肯定感」育成入門」の内容
本書で紹介される自己肯定感を高める具体的な方法は、以下のようなものがあります。
- 「挑戦したことそのもの 」つまりプロセスを認める(p.35)
- あまり遠い目標ではなく、身近で短期間の目標を立てる(p.39)
- 他の子と比べるのではなく、「以前のその子と比べる」(p.47)
- 結果が出なくても「何を学んだか」を問いかけよう(p.71)
- あえて「ものわかりの悪い親」になり、気持ちが言葉になるのを待つ(p.86)
- 簡単な「お手伝い」をさせて役割を与える(p.94)
- 「親は親、子は子」という考え方(p.107)
- 親子で同じ本を読んで語り合う(p.148)
- ホワイトボードでコミュニケーションを「見える化」する(p.156)
今回紹介したのは本書で紹介された方法のほんの一部!
具体的な声のかけ方も掲載されているので気になった方はぜひ、本書を購入して確認してみてください。
自己肯定感を高める方法は学力を上げる方法と共通する
自己肯定感を高める方法を見ていくと学力を上げる方法と共通する部分があると感じました。
例えば「プロセスを認める」という部分です。
「学力の経済学」では、「テストの点数に対して褒美をあげるのは効果はない」「テストの点数を上げるプロセスに褒美をあげることは効果がある」と紹介されています。
例えば、点数に対して褒美を上げるのではなく、本を読んだら褒美をあげるというようなことです。
「プロセスを評価する」という行為は、子どもが自分1人で学ぶ力を後押しするということです。
そして、「自分1人で学ぶことが出来る」という力の先には、「自立」があります。
自己肯定感を高めるためにも、学力のためにも子どもの自立を促すことが親として大事な心構えなんだと改めて考えさせられました。
教育熱心な親御さんは、子どもを大切に思いすぎるがゆえについつい子どもに手を貸してしまってはいないでしょうか?
実はわたしが、そうですw
ブログでも紹介しているように結構アレコレ手を出していますからねw
でも、それは結果的に子どもの「自立」を妨げているかもしれません。
「自立」という目標を思い出して、愛する子どもと関わっていきたいと思います。
もし子どもに手を貸し過ぎていると不安な方は、本書を一度読んでみることをオススメしますよ。
それでは、また。