「三つ子の魂百まで」ということわざもありますが、小さい頃にいかに脳を鍛えるのか大事だと考えている方は多いと思います。
「知育」について取り組んでいる方も多いと思いますが、どういうことを具体的に心がけると良いのか。
そんな悩みにお答えしてくれるのが本書 「5歳までに決まる! 才能をグングン引き出す脳の鍛え方 育て方」です。
また個人的には「知育」以外の面、特に子どもへの「声かけ」のヒントになったのでオススメです。
良い刺激の一つが声かけ
著者の成田奈都子さんは小児科医としての臨床経験と子どもの脳の発達に関わる研究をされてきた方です。現在は文教大学教育学部の特別支援教育専修准教授をされています。
この本では、「普通の子育てが脳を鍛えるトレーニングになる」という主旨で具体的なことが書かれています。
わたしが参考になった箇所をいくつか抜粋すると…(以下の「No.・・・」はKindleのページ番号です)
・「いい子」じゃないのは脳が健全に育っている証拠です(本書No.301より)
・「五感からの刺激」をできるだけたくさん与える(本書No.518)
・大事な刺激は「繰り返し」与える(本書No.518)
・できる限り文に近い形で自分の欲求を伝えさせる(本書No.567より)
・絵本を読んだあとは、こんな質問で頭を鍛える(本書No.805より)
このような部分になります。
もちろんこの引用だけでは、わからない部分もあると思います。気になった方はぜひ本書でご確認ください。
また1時間半もあれば読めてしまう分量なので気軽に読み返すことが出来るのもメリットの一つですよ。
【実践】子どもへの声かけ
この本を読んでわたしがすぐに役立ったのは、最後に取り上げた「絵本を読んだあとは、こんな質問で頭を鍛える(本書No.805より)」の部分です。
簡単に言うと、一言では答えられない質問をするということです。
絵本を読んでいるとついつい、イラストを指さして「これはイチゴだよ」「遊んでいるね」と単語や状況を教えてしまったり、「これは何?」「どこにあるかな?」と一言で答えられる質問や指差しで答えられる質問をしていしまいがちです。
でも、そうではなく一言では答えられない質問、考えないと答えられない質問をすべきだと書かれています。
これには、ハッとさせられました。もう3歳ですし、子どもの年齢に合わせて読み聞かせ方を変えていかないといけないんですよね。
またこの気付きは他のことにも役立ちました。
本当に求めているものは
我が家の娘は、ミッキーマウスが大好きです。その日もせがまれて、ミッキーマウスのアニメを見せていたんですが「この一回を見たらおしまいね」と約束したにも関わらず、「続きがみたい!」と怒り出したんです。
お子さんをお持ちの親御さんなら「あるある」じゃないでしょうか。
いつもここから諭したり、叱ったり大変だったんですが、この本の内容を思い出して質問をしてみました。
「お父さん、お話しを見逃していた部分があっただけど、どういう話だったの?」
すると2,3秒真顔で止まったかと思うと
「ドナルドが…」と拙いけれどしっかり自分で考えた言葉を話し始めたんです。
「それで、どうなったの?」と聞くとさらに話し続けてくれました。するとテレビを見るのはもう良くなったみたいでした。
もしかするとテレビではなく、もっと違うものを娘は求めていたのかもしれません。
一緒にテレビを楽しんでくれたり、親子の会話だったり、もっと自分を見て欲しいのかもしれません。
これだけでもわたしはこの本を読んで良かったな、と思いました。
親として反省しつつ、この本に書かれたことの一部でも実践して、すくすく娘には育っていってもらいたいと考えています。
別に天才なんかは求めていないって親御さんでも、何か育児に迷うことがあればヒントを貰える本ですよ。それでは、また。