大学入学共通テストの情報についてこれまで色々ご紹介してきました。
ついに方針展開です。
新聞の報道
先日、日本経済新聞で報じられたように数学の文章解答が見送りになりました。
2020年度に始まる大学入学共通テストで、大学入試センターは12日までに、数学で検討していた短い文章で解答する記述式問題を初年度は見送る方針を決めた。3問全てで数式だけを書かせる方式にする。記述式問題は共通テストの目玉だが、18年の試行調査で正答率が低迷。採点の負担軽減のためにも、より簡素な方式にする。
(引用)数学の文章解答見送り 大学共通テストの記述問題 :日本経済新聞
数学の記述式は先送りになりますが、国語の記述式については出題される方針に変更はありません。
新聞によると正答率、採点の負担軽減と書かれています。どちらもその通りなんだとお思います。資料から読み取れる本音は、採点の負担軽減の部分でしょうね。
「センターと採点事業者の間で採点基準の確定に時間を要したため、採点者の理解を図る十分な時間が確保ができず、センターにおいて、採点結果を補正する例も見られた。」という文章があるからです
(引用)令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストスライド資料
受験生はどうすればいいの?
さて、令和3年度大学入学共通テストに関係するのは現在の高校2年生です。
現在の高校1年生、それ以下の子ども達が受験する時には数学での記述式は復活しているかもしれません。しかし、今、高校2年生に限れば入学共通テストで記述式は問われないわけです。
ここで考えもらいたいのは受験でどの程度数学がいるのかというポイントです。
まだ志望校が絞れている段階ではないと思いますが、二次試験に数学がいる場合は結局、記述式からは逃げることは出来ません。
また記述式は数学という要素のほんの一部にすぎません。
大学入学共通テストにおいて「思考力が問われる問題が出題される」という傾向が変わるわけではありません。
会話形式や日常生活との関連というスタイルも現時点では大きく変わらないと読み取るべきです。
新テストに対応すべく、既に塾などで取り組んでいたり、市販の問題集で取り組み始めている生徒もいるかもしれません。記述式はともかく、問題スタイルに慣れるという意味ではきっと無駄にならないはず。
「記述式は出ないのか」と理解したら、それ以上は気にせず基本の定着を進めておくことが大切ですよ。
また繰り返しになりますが、「国語」の記述式の出題については変更がありません。「記述」の練習は、先生の力を借りるのが効率的です。つまり一回一回の授業を大事にしてほしいってこと。きっと日頃やっているはずです。
一日一日を大切にしていきましょう。それでは、また。