2019年4月18日に小・中学校を対象に全国学力テストが行われました。
これまでの学力テストでは、知識を問う「A問題」と活用の力を問う「B問題」がありました。
2019年の学力テストからA問題、B問題は統合した形で出題されることになりました。
これによって問題がどう変わったのか、算数を見てみましょう。
平成30年度(2018年)のB問題
まず平成30年度(2018年)の算数B問題のグラフの読み取りについて見てみましょう。
(引用)平成30年度全国学力・学習状況調査の調査問題・正答例・解説資料について:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research
グラフとメモの数字の違いから、着目している点の違いを見出す問題。
棒グラフと帯グラフを読み取り、数字だけではなく割合の大小を判断する問題になっています。
文章量も多く、会話文、グラフの読み取りといった要素が複合し、さすがB問題という感じです。なかなか難しいですよね。
平成31年度(2019年)の問題
2019年の学力テストでも同様にグラフの読み取り問題が出題されたので見てみましょう。
(引用)平成31年度全国学力・学習状況調査の調査問題・正答例・解説資料について:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research
(1)(2)はグラフから読み取る問題と簡単な計算問題です。
(3)は、2つの棒グラフから読み取り、解答を選んだ理由を書く問題です。
(4)は小数点の計算と四則演算の問題です。
内容自体は(3)以外はそれほど難しいとは思いません。
その代りAB問題を統合したことで、一つの問題の中にA問題とB問題の要素が入り、問題文全体が長くなっています。
一つ一つはそれほど難しい問題はなくても、この長い問題文の読み取りが壁になる可能性がありますよね。
この記事を執筆している時点では、まだ正答率などは公表されていなにので、結果がどうなるのか気になります。
まとめ
- AB問題が統合したことによって、一つの問題の中にA問題、B問題の要素が入っている。
- 問題文の長さがネックになりうる。
大学入学共通テストでも日常生活と関連した問題が出題されたり、問題文の長さが話題になりました。今回見て頂いた通り小学校の学力テストでも同様の傾向があります。
問題文を読み取る力も考える力も、国語力がベースになります。
読書量は大事です。
是非、その際には主語・述語を意識して文を読んでみてください。
それでは、また。