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【新教科書見比べ】小学校英語の「書く」 4線の幅は気にしなくて良い!


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小学校英語新教材「We Can」から「書く」が導入されています。

「書く」と言っても「写し書き」「なぞり書き」が中心なので、単語のスペルを覚えたりするのは中学生からなのでご安心を!

今回は書く際の「4線」に話題を絞って、全社の新教科書を見比べていきましょう。

結論から書くと、4線の幅は気にしなくて良いです。

4線とは

4線とは英文を書く時に補助として引かれている線のことです。実際に文科省の新教材「We Can」の4線を見てみましょう。 

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 (引用)We Can 6年ワークシート(1)  (PDF:4553KB)

「We Can」の4線の間隔は、5:9:5です。中学校の英語教科書では4線の間隔は均等ですが、小学生という発達段階を配慮して真ん中を広くしているわけです。

当然、真ん中が大きいので小文字が書きやすいというメリットがあります。

ただデメリットもあります。

We Canの4線のデメリット

それが…hとnが書き分け辛い、大文字の形がオカシクなる等、小文字の書き分けの難しさと形の歪さが生じることです。

どんな感じか、百聞は一見にしかず。実際に「We Can」の4線に文字を書いてみました。それがこちら。(わたしがペイントツールで書いてみました)

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左から「h」「n」「T」「t」「A」「E」です。

hとnは、キッチリ4線幅の通りに書けば、なんとかわかりますが、左の棒の長さが少しでも短くなるとどちらかわからなくなってしまいますよね。

またT、tもしっかり横棒を書いてくれないと怪しいです。A、Eは完全にバランスがオカシイですよねw

この原因は、真ん中の幅が広いため。

つまり「We Can」の4線の幅は、児童が書きやすい反面、先生にとっては書き分けやバランスなど配慮の指導が求められるということです。

じゃあ、中学校と同じ等間隔が良いのか? というと小学校時点では書きにくい児童もいるかもしれないのが難しいところです。

新教科書の4線はどうなるのか

先生がプリントなどで使う4線はどうしたら良いのでしょうか。どうせなら一度作ったらそのまま何年も使いまわしたいですよねw

2020年度から使用される検定教科書では各社どうしているのか、調べてみました。

We Canとは違う教科書会社

三省堂

三省堂さんの教科書は、こんな感じ。5:6:5という感じでしょうか?

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(引用)【三省堂】小学校英語教科書「CROWN Jr.」のご案内|教えやすく、学びやすい教科書

資料に明示がないのでハッキリとは言えませんが、We Canサイズとは違います。真ん中の幅が少しだけ広いですね。

学校図書

学校図書さんは内容解説資料でハッキリと「5:6:5」だとアピールされています。

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(引用)2020年度版 教科書特設ページメニュー | 学校図書株式会社

やはり小学校・中学校の学びの繋がりを意識してこの4線の幅に決めたことが窺えます。

啓林館

啓林館さんも内容解説資料でハッキリと「5:6:5」だとアピールされています。

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(引用)2020年度用 英語 教科書のご案内 | 小学校 | 啓林館

学校図書さんと同様に、啓林館さんも小学校・中学校の繋がりを意識したり、3年生のローマ字学習とも関連して4線の幅を決定したようですね。

教育出版

教育出版さんは、WEBページでハッキリと「4:5:4」と書かれています。

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(引用)学習を支えるさまざまな配慮 - 令和2年 教科書特設サイト - 教育出版

教育出版さんがこの比率にした理由は、市販の英語練習ノートに近く練習しやすいという意図があるようです。児童の学習環境を配慮したことが窺えますね。

開隆堂

開隆堂さんは内容解説資料にハッキリとした比率の明記はないもののWe Canサイズとは違います。

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(引用)2020年度 小学校教科書のご案内

見た感じでは、ほぼ均等の4線幅だと考えられます。書きやすさ以外の理由は書かれていません。

We Canと同じ教科書会社

光村図書

光村図書さんは内容解説資料に比率の明示はありませんが、We Canサイズと同じだと思われます。

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(引用)光村の英語 | 令和2年度版 小学校教科書のご紹介

光村図書さんは「We Canで使われている4線の考え方を踏まえ」との文章があることからも「We Can」を先生方が2年間使った蓄積を考慮した結果なんでしょうね。

東京書籍

東京書籍さんはWEB資料によると「We Can」のサイズです。「We Can」を文科省と製作した会社ですから当然ですよね。

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(引用)特別支援教育への配慮 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍

ただこの記事を執筆している時点では「従来の書体」の部分が真っ白になっています。見比べられないよ…。

*の文章については説得力に欠けますね。この教科書は英語圏の子ども向けの教科書ではなく、日本人向けの教科書なんでしょ。海外で一般的かどうかって関係ありませんよね。 

まとめ

・We Canサイズの4線の幅は、メリットもデメリットもある。

・検定教科書でWe Canサイズではないのは、三省堂、学校図書、啓林館、教育出版、開隆堂の5社。

・検定教科書でWe Canサイズは、光村図書、東京書籍の2社。

意外にもWe Canサイズの方が、マイノリティでした。

来年度の2020年度からは検定教科書を使った授業が開始されます。教科書会社7社中5社がWeCanサイズの4線ではありません。

つまり、その5社の教科書が採択された地域では、今年作った4線のプリントは作り直しになりますよね。

しかもWe Canサイズの4線が絶対的に良いとも言い切れません。新教科書がどの会社になるのかは教育委員会の決定次第。この状況で、あんまり4線幅に気にしすぎても、メリットが多いようには感じません。

メリット・デメリットを把握した上で、気にし過ぎないというスタンスが良さそうに思います。あなたはガチガチに気にしますか? それでは、また。 

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