りょうさかさんと

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

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やっぱり大人も日本語が読めなかった!


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先日、衝撃の記事を読みましたので取り上げたいと思います。それがこちら。

言ってはいけない!「日本人の3分の1は日本語が読めない」 | 文春オンライン

今回はこの記事についてです。

日本人は日本語が読めない

日本人の約30%が日本語を読めないなんて、本当か? そう驚かれた方もいると思います。そこで、上記リンクの冒頭にエビデンスが掲載されているのでまず引用しておきますね。

「国際成人力調査」の結果概要
(1)日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない。

(2)日本人の3分の1以上が小学校3~4年生以下の数的思考力しかない。

(3)パソコンを使った基本的な仕事ができる日本人は1割以下しかいない。

(4)65歳以下の日本の労働力人口のうち、3人に1人がそもそもパソコンを使えない。

(中略)PIAAC(ピアック)はその大人版で、16歳から65歳の成人を対象として、仕事に必要な「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力(ITスキル)」を測定する国際調査だ。OECD(経済協力開発機構)加盟の先進国を中心に24カ国・地域の約15万7000人を対象に実施され、日本では「国際成人力調査」として2013年にその結果の概要がまとめられた。

(引用)言ってはいけない!「日本人の3分の1は日本語が読めない」 | 文春オンライン

学習到達度調査PISA(ピサ)は、教育関係では知らない人がいない有名な調査です。

これを元に日本人の子どもの「数的思考が弱いのではないか」とか「自由記述の無回答が多すぎる」とか指摘をされてきました。

この大人版ともいえるPIAACでは、残念すぎる結果が掲載されています。

「文章は読めない」「簡単な足し算・かけ算ができない」「ネット検索できない」と悲しい情報が連発です。

こんなに残念なのに、さらに驚くのは「日本が先進国で1位」という点です。なんだか素直に喜べない複雑な気持ちにさせられます。読み進めていくとさらに課題が出てくるのですが、これ以上はリンク先をご覧ください。実際の問題も見ることが出来ますよ。

以前、取り上げた新井紀子さんの「AI VS 教科書が読めない子どもたち」の記事の時に、大人も日本語が読めていないのではないか、と書きました。(記事はこちら⇒) 

案の定、大人も日本語が読めていないというのは悲しい限り。

もちろんわたしも読めていると思っているだけの可能性もあるので、日々精進です。

実際のデータを見てみよう

探してみると国立教育政策研究所に資料がありました。⇒

国際成人力調査(PIAAC):国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

調査の概要(PDF)はこちら⇒ PIAAC日本版報告書「調査結果の要約」

これを読んでいて読解力以外に面白いのが「ITを活用した問題解決能力」の部分です。以下、引用・参考しながら書き出すと…

・レベル3(341点以上)の成人の割合で、日本は3位(8.3%)

ICTコア不合格の成人の割合は、OECD平均では4.9%。日本は10.7%と参加国中最も高い。

・紙調査受験者を含む全解答者に占めるレベル2・3の成人の割合が最も高いのはスウェーデン(44%)であり、日本(35%)は10番目

・16~65歳のコンピュータ調査受験者の平均得点が最も高いのは日本

・日本の成人は、いずれの年齢においても、職場・家庭においてパソコンを用いた電子メール、インターネット、表計算ソフト、ワープロソフト等のICTを使用する頻度が参加国中最も低い水準である。

ITを活用した問題解決能力は、格差が凄まじい

これ、どういうことかというとこのPIAACの調査は、まず背景調査を行います。背景調査の中でコンピュータ経験がないと答えた方は、紙で調査します。

コンピュータ経験があると答えた方は、次にコンピュータ導入試験(ICTコア)を して合格になったら、「読解力」「数的思考」「ITを活用した問題解決」のテストを受ける流れになるわけです。

このICTコアの不合格率が、参加国中トップ! ということなんです。

一方で、ICTコアを合格したパソコンを扱える方たちの成績は、先進国でもトップクラスになっています。

つまりパソコン出来ない人が先進国の中で一番多い! けど使える人は普通に使えていて、国内の格差がでかい! ということなんですね。

うーん、なんだかパソコンを使えないサイバーセキュリティ担当大臣のことをディスっているみたいになってきました。

苦手な人は、まず日常のちょっとしたことを調べるのにパソコンを使って、ITリテラシーを高めることから取り組んでみてはいかがでしょうか。では、また。