陵坂と考察と

教育関係会社員が教育を中心に考えたこと、思ったことを書きます。

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CLILという英語指導法について

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TVCMもバンバン打っていてECCジュニア恐るべしと震えている陵坂です。小学校英語の記事が多めになっていますが、やはり小学校英語の教科化が保護者、社会、教員にとって一つのトピックだと考えるからです。

今回はCLILについてご紹介。ECCジュニアでも導入されるので保護者の方も英語教室選びの参考にしてください。では、どんなものなのか簡単に解説したいと思います。

ECCジュニア 子供英会話教室 〔 ECCジュニアで新学習法CLIL(クリル)を導入します 〕

CLILとは

CLILとは日本語では「内容言語統合型学習」と呼ばれています。「なに、それ必殺技?」みたいな名前ですが、シンプルに言えば英語で社会科、理科や家庭科などの授業をするよ、ということです。ただ折角の解説記事なので定義を紹介。

2.2 Content and Language Integrated Learning (これ以降CLIL)

Coyle, Hood, and Marsh(2010)はCLIL を「a dual-focused educational approach in which an additional language1) is used for the learning and teaching of both content and language」と定義している。

アレン玉井光江先生の「内容を重視した外国語教授法―CBIとCLIL―」から引用させていただきました。定義は英語でわかりにくいけど、この論文わかりやすいですよ。

言語と内容理解を両方学ぶことでどちらにも効果があるという指導法なわけです。

このCLILでは4Cが重要とされています。

4Cとは

こちらもアレン玉井光江先生の同論文から引用したいと思います。

CLIL において外国語学習と教科学習がどのように統合されているのか, その全体像を考えるにあたり, 4つのC について説明する必要がある。それらはcontent(教科内容),communication(習得を目指す外国語であり授業で使用する言語, language と置き換えてもよい), cognition(学び, 認知のプロセス), そしてculture(異文化理解, および世界市民としての意識)である。

教科内容、コミュニケーション、思考力、異文化理解。この4つのCが重要であり、かつこの4つによって構成されるのがCLILという授業の形態となるわけです。 

4つのメリット

どうしてわざわざ英語で他教科を勉強するのか疑問が起きますよね。

1つ目は、教科を通して英語活動をするので内容理解と英語理解へのモチベーション・必然性が向上します。例えば、1・2・3といった数字、1000以上の数字をただ覚えろっていうよりも理科の実験の為、家庭科の調理実習の為に使用する必然性が生じれば定着が変わってきます。

2つ目は、言語学習の時間が増え、4技能(読む・聞く・書く・話す)がバランスよく必然的に生じます。教科内容が増えることでインプットの量もバリエーションが増え、同様にアウトプットの量もバリエーションが増えますよね。

3つ目は、教科の授業の際の思考場面に英語というフィルターを通すことでより言語の定着が図れるというもの。例えば、理科であれば実験前に、実験の予想を英語で話そうとすることによってより英語が身に付くというわけです。

4つ目は、教科の理解の中で異文化理解にも触れることになり興味・関心に刺激を与えることが出来ます。家庭科の調理なら日本で主に使われるグラム以外の単位も触れることで異文化理解、そして興味を持たせることが出来ますよね。

これら4つって先ほど紹介した4Cの要素そのままですよね。つまり4Cを意識して指導することがCLILであり、CLILのメリットは4Cだというわけです。 

山野有紀先生の「小学校外国語活動における内容言語統合型学習(CLIL)の実践と可能性」の論文も非常にわかりやすいのですが、こちらの成果から一部引用させてもらいます。教員の方は原文を読まれることをおススメします。

英語指導に算数を取り入れ,① 英語の数( 1~100)の言い方と英語での計算の習得,② CLIL 授業への児童の興味などについて調べた。その結果,CLIL を取り入れたことにより,児童の学習意欲が高まり,語彙の定着を図ることができたと述べている。

デメリットは指導者を選ぶ

指導法自体のデメリットは、シンプル。「教員が大変」というもの。

まず、教科学習を英語でするわけですがどこでも良いかといえばそうではなく、指導計画・指導案を練る必要がありますよね。また指導面で触れるかどうかわからなくても指導内容の周辺知識を抑えた上で、それを英語で小学生にわかりやすく説明できる準備が必要になります。しかもそのうえで思考活動を入れなければならないので大変です。

保護者や子どもさんへのデメリットはないわけで担任の先生が取り組んでくれたら素直に熱心でステキな先生なんだと感謝しちゃえば良いんです。

ECCジュニアが取り入れたわけを推測

ここまで考えるとCLILがいくら効果的だと言われても学校現場でどんな先生でも気軽に明日から取り組めるぞ、とは言いにくいことがご理解いただけると思います。英語力・指導力・授業構成力・準備の時間のそれぞれが十分ないと難しいからです。

また当然それだけハードルが高い授業なので文部科学省などが作った既存の教材がそのままCLILに使えるようにはなっていません。

そう考えるとここにECCジュニアがCLILを持ってきた理由も考えられそうです。ECCジュニアとしては公教育である学校がすぐに取り入れることの出来る内容や同業他社が簡単に真似できるようなものは目玉商品として相応しくないわけです。

ECCジュニアのWEBページを見るとCLIL用の教材を作成しています。つまり独自教材を作成することによって講師にとってデメリットである指導計画や周辺内容を解決したわけなんですね。しかも英語教室として授業のパッケージ化をすることで一定以上の水準を保証することもできるという狙いがあるわけです。 

なんか最後はECCジュニアの宣伝っぽくなってしまいましたが、そういう風に読み解けると思います。だからTVCMでもバリバリアピールしているわけなんですね。そういうわけで陵坂は恐るべしECCと思ったわけです。

英語指導法に関する記事はこちらも参考にどうぞ。 

www.ryosaka.com

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