どうも、りょうさかさんです。
今回は『「達人」の英語学習法』(竹内理/草思社)についてご紹介です。
データから導き出した外国語の「達人」たちの学習法を研究した内容となっていますよ。(本書の学習法は、主に中・高校生~大人を対象にした内容です)
「達人」の英語学習法とは
前述のように本書では外国語の「達人」たちの学習法を研究しています。
その達人のデータは、以下から取られたものです。
- インタビュー記録(18名分)
- 達人たちの著した学習記録(69冊分)
特に下段の「達人たちの著した学習記録」とは書籍として発刊されているものから検討されています。
いわば複数の書籍で共通して取り上げられている大切なポイントも抽出されているというわけです。
「達人」たちの学ぶ姿勢
それでは「達人」たちの学ぶ姿勢についてみていきましょう。
この中で取り上げられている内容は以下の通りです。
- 学習目的がある。
- 学習時間と学習機会を増やす。
- 少し難しいけれど、頑張ればなんとかなるレベルに挑戦する。
- 毎日コツコツ&一定期間集中。
- 振り返りと復習をする。
ポイントだけ絞るとすべての学習に通じることですね。
シンプルですがこれらを継続することが難しい。
「達人」たちの具体的な勉強法
次に「達人」たちの具体的な勉強方法についてみていきましょう。
- 初期から中期は、一字一句聞く。
- 中期以降は、浅く広く様々なジャンルを大量に聞く。
- 初期から中期は、文法などを用いて分析的に読む。
- 中期以降は、多読する。
- 必ず「声に出して」読む。
- スピーキングは、聞いて、真似て、修正する。
- シャドーイングとリピーティング。
- 例文を徹底的に暗記する。
- ライティングの際は過去に読んで気に入った文章を利用する。
- 英語学習のライバルをつくる
学習方法について詳しく知りたい方はぜひ、本書を読んでみてください。
英語学習者以外にも英語を指導される先生にも参考になると思います。
ただ前述のようにこの学習方法は、中高生~大人が対象です。
幼児や小学生向けの学習方法ではない点に留意してください。
「達人」の英語学習法についての感想
以前の記事でも書きましたが本書でも日本の学校教育では圧倒的に学習時間が足りないと指摘しています。
親としてはこれを幼児英語教育によって少しでも埋めておくのか、中高生以降本人に埋めてもらうのかを選択する必要があります。(幼児と中高生の学習内容が違うので単純に時間を比べても仕方ありませんが…)
またわたしが感じたことは文法学習の重要性です。
最近の英語学習の流れは、大意把握が重要であり、一文一文を読み解いていく方法はあまり推奨されていません。
もちろん本書の発刊は2007年と10年以上前ですからギャップがあるのは当然です。
一方で以前紹介した「ほんとうに頭がよくなる世界最高の子ども英語」(斉藤淳/ダイヤモンド社)でもある段階から集中的に文法学習をすると言及しています。
どちらの書籍でも共通するのは「腹落ち」を大事にしている点です。
スポーツでもそうですよね、なんとなく感覚的にわかったことを理屈で理解したり、言語化したりすることでより身につきますよね。
やはり文法学習は、外国語を学ぶ上で避けることのできない学習だと改めて感じました。
達人たちの学習法を詳しく知りたい方は、ぜひ読んでみてくださいね。
それでは、また。