どうも、りょうさかさんです。
今回、ご紹介する本は「最新研究からわかる学習効率の高め方」(ふろむだ)についてです。
めっちゃ良かったですよ!!!!!
自分のためにも子どものためにも読んで良かった。
電子書籍のみの発刊ですが、一巻は99円です。
「最新研究からわかる学習効率の高め方」の内容
本書の内容は、タイトル通り「最新研究」を読み解き、「どんな学習方法が良いのか」ということを言及するものになっています。
例えば、1巻の内容は「勉強」と「テスト(問題を解く)」をどんな順序で、何回繰り替えすと学習効率が良いか? という風になっています。
- 全範囲の勉強をして、全範囲から出題されるテストを繰り替えすのが良いのか?
- 全範囲の勉強をしてテストを行い、間違った範囲の「勉強とテスト」を繰り返すのが良いのか?
- 全範囲の勉強を続けるが、テストは間違ったものだけを繰り返すのが良いのか?
- 全範囲の勉強をしてテストを行い、間違った範囲の勉強だけをするが、テストは全範囲から出題されるものを繰り返すのが良いのか?
これについて研究した論文をもとに学習効果が紹介されます。
本書の面白いところは「学習効果」ではなく「学習効率」に注目する点です。
主に2巻以降の内容になるのですが、学習にかかった「時間」や「忘却率」などを考慮して、さらに考えを深めて展開をしていきます。
また英語学習に焦点を当てた巻やデジタルネイティブな学習に焦点を当てた巻もあり、非常に多くの知見と考えさせる構成になっています。
ちょっと内容が難しそうに感じるかもしれませんが「会話形式」「図がたっぷり」といった工夫があるので読みやすいですよ。
「探究活動」を疑似体験する
本書の一番の特徴は、読者に自然と考えさせる構成になっている点です。
「最新研究からわかる学習効率の高め方」というタイトルから多くの人は「こんな風に勉強するのが一番」みたいな内容が書かれていることを期待すると思います。
例えば「英文を多読すると英語力があがる」みたいな内容です。
(「英文を多読すると英語力があがるかどうか」については4巻で語られるので興味のある方は読んでみてください)
しかし、本書では「この勉強法が誰にとっても有効である」という「そこだけ抜粋して読めばよい」という形式になっていません。
学習効果・学習効率について書かれている内容を読んで、読者自身が自分や子どもにとってどれが良いのかチューニングすることが必要になります。
どうしてそうなるのか?
例えば、47都道府県の名前と位置をほとんど覚えている大人とこれから学び始める小学4年生が都道府県名と位置を学ぶ場面を考えてみて下さい。
それぞれにとって効率的な学習方法は当然変わってきますよね。
既にほとんど知っている内容を学習する時と初めて学ぶ内容では、アプローチの仕方が変わりますし、個人差によってもチューニングする必要が出てくるからです。
読者は、本書と一緒にチューニングについて考えていけば良いのです。
そして、本書の醍醐味は、様々な論文を読み解きながら、論文に書かれていない部分に仮説を立て、他の論文などから検証していくところです。
既存の論文をもとに新たな知見を見付けるという疑似体験をすることができるんです。
そして、コレってまさに「探究活動」なんですよね。
「探究活動」とは令和4年から高等学校で新たに始まる学習のことです。
「探究」について懐疑的な保護者、先生もぜひ読んでみることをオススメします!
「最新研究からわかる学習効率の高め方」のまとめ
最後に「最新研究からわかる学習効率の高め方」について簡単にまとめてみましょう。
- 論文を元に学習効果だけではなく、学習効率が良い方法に言及されている
- 読書しながら一緒に考えるので「探究」を疑似体験できる
この本を読んでわたしの論文の読み方は「甘い」と反省いたしました…。
また読みながら考えたことを別の記事に書いてみたいと思います。
わたしは、全5巻+Anki巻を購入しましたが「学習効率」について知りたい方は1~5巻まで読めば大丈夫です。
また「1巻だけ」「1~2巻だけ」という風に細切れで読んでも、知見が得られるようになっているのも特徴です。
1巻990円なので興味のある方は1巻だけでも読んでみてください。
さらに知りたくなった方は、こちらから続きの巻が購入できますよ⇒