りょうさかさんと

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【書評】「好き!」が最大の原動力!「子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!」


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どうも、りょうさかさんです。

今回紹介するのは「子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!」(林成之/幻冬舎)です。

脳科学者林成之先生の「脳のしくみ」を前提に子どもにどのように接していくかについて書かれている本です。

「ほへー」とわたしが感心した部分を書いても書籍のコピペになってしまうので、特に気になった部分をご紹介しますね。

「好き」と「本能」には勝てない

本書「子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!」では、最初に「脳のしくみ」が紹介されます。

この内容をめちゃくちゃシンプルに要約すると以下の2点になります。

  1. 「好き」なことには夢中になる
  2. 「自己保存」「統一・一貫性」「自我」という本能に逆らえない

「好き」なことには夢中になる

本書によると、目に入った情報はA10神経群により「好き」「嫌い」「面白い」「興味がない」という風に感情のレッテルを貼るそうです。

そして、好きなものには脳機能がよく働き、逆にそうでない場合はしっかり働かないんです。(参考本書p.19)

歴史で習う偉人は名前すら覚えられないのに、好きなタレントのプロフィールは覚えようとしなくても自然と覚えているみたいなことは、この脳の作用によるそうです。

「自己保存」「統一・一貫性」「自我」という本能に逆らえない

「自己保存」「統一・一貫性」「自我」と言われてもピンとこないですよね。

「自己保存」とは「自分を守ろうとする本能」のことです。

お風呂で子どもの耳にお湯が入ってしまい、それ以降、お風呂を嫌がったり髪を洗われるのを嫌がったりすることってありませんか?

これは、まさに脳の「自己保存」が自分を守るために働いているんですね。

「統一・一貫性」とは「正誤の判断などをする本能」のことで、「統一・一貫性」が保てないことを避けたがるということです。

例えば、会社で同僚が表彰された時に「不正」「ただのラッキー」と疑っている人を見かけたことはありませんか?

これは「嫌いな人が評価されるわけがない」「嫌いな人の実力が高いわけがない」という自分の認識と「表彰」が矛盾しているのが耐えられなからなんです。

「自我」とは「自分から報酬を達成しようとする気持ち」のことです。

例えば、親子の会話で「勉強しなさい」と言ったら「これから勉強しようと思っていたのに!」みたいなのってありますよね。

これは「自我」が「自分から進んでやろう」というものなので他人から「やれ!」と言われれることを嫌がる特徴があるからだそうです(参考p.22-27)

脳は機能を間引きしていく

また、脳の機能に加えて脳神経細胞の増減も大きな要素の一つだそうです。

0歳からおおよそ3年間は脳神経細胞が増え続けています。脳神経細胞は3~4歳ごろにピークを迎え、その後、7歳ごろまでの間は少し減るという不思議な減少があります。(中略)

これは、3~7歳の間に脳の情報伝達回路が作られるため、回路網の形成に邪魔な細胞を消去することが目的と言われています。

(引用)子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!(林成之/幻冬舎)p.44

そして、7~10歳以降は、脳の神経細胞の情報伝達回路を発達させていく過程に入ります。

だから3歳、7歳、10歳が節目

さて、長々と説明しましたが大事な要点は以下の5点です。

  1. 脳は、好きなことに夢中になる
  2. 脳は、本能(「自己保存」「統一・一貫性」「自我」)に逆らえない
  3. 脳神経細胞は、0~3歳まで増え続け、3歳がピーク
  4. 脳神経細胞は、3~7歳は少し減る「間引き減少」がある
  5. 脳神経細胞は、7~10歳は情報伝達回路を発達させていく

つまり「年齢に関係なく脳が好む教育」「脳神経細胞の増減に合わせた教育」をしていくことが重要になります。

どんな教育をしていくべきなのか

では、脳の発達に応じてどんな「教育」をしていくべきなんでしょうか?

もちろん「教育」といっても何かを教え込むというのではなく、「接し方」「話し方」「親の考え方」を意味しています。

ここではわたしが実践してみたいと思ったことをまとめておきますね。

年齢に関係なく脳が好む教育

  1. 物事に興味を持ち、好きになる力をつける(p.52)
  2. 損得を抜きにして全力投球する素直な性格を育む(p.55)
  3. 「無理」「大変」「できない」など否定的なことを言わない(p.56)
  4. 重要なことは復習し、繰り返し考える(p.60)
  5. 類似問題で判断力を鍛える(p.64)

わたしが「グサっ!」ときたのは「否定的なことを言わない」です。

やっぱり親ですから心配になって「まだできないよ」「大変だよね」と言ってしまいます。

今後は、「どうやったら出来るかな?」そんな声かけをしてみたいと思いました。

次にわたしが「なるほど!」と感心したのは「類似問題で判断力を鍛える」です。

本書によると、例えばりんごが2つあったとして、「2つともりんごは赤いね」で済ませずに「どっちの赤色が好き?」「どっちのりんごが食べてみたい? どうして?」と似ているけれど違う部分に感心を抱かせると良いそうです。

意識すれば、すぐに取り入れられそうですよね。

たまたま取り入れていた「好き」を原動力

わたしが、この本を読む前から取り入れていたのは「好き」を原動力にすることです。

りょうさかさん家では、幼児英語教育として「ディズニー英語システム」(DWE)に取り組んでいます。

その際にわたしが現在進行形で意識をしているのは「英語を嫌いにさせない」です。

「嫌いにならなければ、いずれまた学習できる」

という考えがあったので、ちょっとでも嫌がる時期は無理強いせずにBGM的に流すだけにするなど子どもが「嫌い」にならないように使っています。

一番良いのは子どもが「DWE」「英語」を好きになることですが、わたしは「ディズニーキャラクター」を好きになってくれたらいいなと思って接していました。

好きなディズニーキャラクターが出ているから「DWE」を見てみよう、そう娘が思ってくれたらラッキーくらいに考えていたんです。

具体的には、ミッキー、ミニー、ドナルド、デイジー、グーフィーのぬいぐるみを購入して一緒に遊んだり、娘の誕生日にはディズニーランドやディズニーシーに行ったり。

今では、ディズニーキャラクター大好き娘に育っていますw

本書を読んで「この作戦は間違っていなかった」と感じました。

このブログでも自虐的に「DWEは何度も挫折している」と書いていますが、挫折した後に復帰できているのは「英語嫌いになっていない」「ミッキーたちを好き」という2つの要素があるからだと思います。

りょうさかさん家は、幼児英語教育ですが、ご家庭によってはスポーツや芸術、勉強など様々な教育をされていると思います。

もし子どもの気持ちが入っていないな、と思ったら「好きを原動力」をキーワードに見つめ直してみるとヒントがあるかもしれませんよ。

今回紹介しなかった「年齢にあわせた教育」について興味のある方は、ぜひ本書を読んでみてくださいね。

それでは、また。

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