どうも、りょうさかさんです。
「Japan e-Portfolio」の運営許可を取り消す方向であることが報じられました。
(参考)大学入試の新システム 運営許可取り消す方向で調整 文科省 | NHKニュース
今回は、この件についてです。
Japan e-Portfolioとは
Japan e-Portfolioとは「高校生を対象に、学習だけではなく部活動やボランティアなどの「学びの足跡」を記録し、大学入試に活用するシステム」のことです。
いわば筆記試験一発テストだけではなく、学んできた歩みも評価しようというものでした。
このポートフォリオは「記述式導入」「英語民間試験導入」に並んで大学入試改革の目玉でした。
「Japan e-Portfolio」については以前の記事で「内容」「問題点」をまとめているので、興味のある方はご覧ください。
「Japan e-Portfolio」の運営許可を取り消す方向
冒頭に紹介したNHKのニュースにはこのように書かれています。
このシステムは、去年から一般社団法人の「教育情報管理機構」に運営が任され、今年度の入試から本格的に導入される予定でしたが、関係者によりますと、入試に利用する大学が少なく、財政上の安定が見込めないことなどから、文部科学省が運営許可を取り消す方向で調整していることがわかりました。
(引用)大学入試の新システム 運営許可取り消す方向で調整 文科省 | NHKニュース
「入試に利用する大学が少ない」と記事にあります。
実際、どの程度なのでしょうか?
Japan e-Portfolioのサイトで、大学数を検索すると1,084件と表示されます。(2020年7月10日執筆時点)
ここから「JAPAN e-Portfolio参画大学のみ」に絞り込むとこのような結果がでます。
23件!!!
全国の大学の2%!!!!
*ちなみに日本の大学数は、旺文社さんの資料によると774大学(2019年時点の学生を募集している大学)。JAPAN e-Portfolioでは、A大学B学校とA大学C学校が別の大学としてカウントされているため数が多くなっています。
大学参加率2%…。
そりゃ、厳しいですね。
ポートフォリオの重要性は否定されていない
「Japan e-Portfolio」の運営許可は取り消しされてしまいそうですが、注意が必要なのはポートフォリオの重要性は否定されていない点です。
学力の3要素として「主体性の評価」はなくなっていないからです。
そして、AO入試などで必要な「活動報告書」の資料となるので、ポートフォリオは作っておいた方が良いでしょう。
またこれまではPC環境などの面からe-ポートフォリオに否定的だった学校側も新型コロナの対応によってICT整備が急速に進んでいます。
その時流を考慮すると全否定するのでは静観しておくのが賢明のような気がしますね。
というわけで、タイトルの台詞になるわけです。
Japan e-Portfolioを嫌いになってもポートフォリオは嫌いにならないで!
それでは、また。