どうもりょうさかです。
以前、読書で学力が高まるという主旨の記事を書きました。
一方で、大人も子どもも読解力不足だと言われています。
不足した読解力で読書をして本当に学力が上がるのでしょうか?
読解力不足の現状
中高生の読解力不足については、新井紀子先生のリーディングスキルテスト(RST)を報道で見られた方も多いのではないでしょうか?
このブログでも以前、中高生の読解力について取り上げました⇒
問題によっては中高生の正答率が50%ということもあり、中高生の読解力ピンチなんて報道もありました。
でも、ピンチなのは大人も同じです。
「国際成人力調査」によると「日本人のおよそ3分の1は日本語が読めない」ことが明らかになりました。
「国際成人力調査」の読解力について取り上げた記事がこちら⇒
この調査から考えると「今時の若者はスマホばかり見ているから文章が読めないんだ」的なことを言う資格は、残念ながら大人にないわけです。
もちろんわたしだって気を付けないと…
ただここで疑問になるのが「子どもも大人も読解力不足の状況で読書をして学力が高まるのか?」という点です。
読めていないのに学力が高まるのか
文章読解力がある人で本を読まなかった人が、本を読むことで、学力が向上する点は色々考えられます。
- 一人で教科書を読むことができるようになる
- 文章を読み慣れることによって問題を正しく理解することが出来る
- 本から得た様々な知識が利用できる
他にも要素はありそうですが、主要な理由はこの3点だと思います。
では、文章読解力がない人が本を読むことで上記3点を満たすことができるのでしょうか?
そもそも読解力のない人は自分が読解力がないことにも気付いていません。
RSTでも下記ツイッターでも指摘されたように読解力のない人は、単語だけを読み取り、行間を自分で勝手に補っているケースがあります。
頭の良くない人って、テキスト読ませると「書いてないことを読み上げる」んだよね。てにをは、接続詞、助詞など細かいところまで丁寧に拾って読めないの。雰囲気で読んでるの。だから私は家庭教師や塾講師、知人の子の勉強を見る時はまず一番最初に「教科書声に出して読んでみて」って学力チェックする
— 小林幸子(。◕ ∀ ◕。) (@sateco) January 28, 2020
少しバズっていて言葉が足りなかったなと思ってたところに質問が来たので補足しますが「書いてないことを読み上げる」というのは「書いてある通りに読ま(め)ずに、助詞や接続詞を平気で飛ばし、雰囲気で意味が通じように、自分で無自覚に創作したものを、勝手に挿入して発音する」という感じです。
— 小林幸子(。◕ ∀ ◕。) (@sateco) January 28, 2020
(参考)クソリプマンもどきは小さい頃から始まってる..."てにをは"や"接続詞"を読み飛ばすせいで「どこにも書いていないことを読む」人たち - Togetter
こういう人達が読書量を増やしても、読解力も向上しなければ学力も向上しないのではないでしょうか?
読解力のない人が効果的に読書するために
ここからはわたしの私見です。
それは「読書単体だけではなく、内容について誰かとコミュニケーションすることが重要」というものです。
これに近い内容は、以前「非認知能力」の記事で新聞を例にして触れました。
新聞を読むから学力が高くなるのではなく、親が新聞を読んでいる姿を子どもに見せて、両親が新聞の内容について会話している姿を見せて、子どもにも読むように促し、子どもが新聞を読んで感じたことをしっかり聞く。
そういうことが自然と出来ている家庭の子どもの非認知スキルが伸びるのだと思います。
どちらも共通するのは、他者との関わり合いです。
ただ読書するだけでなく、本の内容について話し合うことで自分と異なる意見を受け入れたり、自分の誤読に気付いたりすることが自然と出来るのではないでしょうか。
小学校の宿題で「読書感想文」を書かせることは、とても意味のあることなのかもしれませんね。
ただ読書するだけではなく、ブログに書いたり、読書メモをつけたり、親しい人と会話することから始めてみてはいかがでしょうか?
それでは、また。