りょうさかさんと

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

りょうさかさんと

新型コロナから考えるポジショントーク


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どうもりょうさかさんです。

新型コロナについては連日報道がされています。

ついに政府から学校への休校要請まで出ましたね。

病気に関することは専門家に任せるとして、今回の新型コロナを受けたマスコミ、評論家(あくまで専門家ではない)と言われる人達のコメントについて考えてみたいと思います

結論から書くと「有利なポジショントーク」があることを踏まえて情報収集しましょうということです。

新型コロナにまつわる言説

新型コロナに関しては、武漢で発生した時から過激な意見がありました。

「中国からの入国を禁止すべきだ」「感染者を隔離すべきだ」という意見も見られました。

人権侵害とも言える意見が自称「人権派」の方から出たり、現行法では出来ない意見を自称「立憲派」の方から出たのは、なかなか含蓄があるように思います。

国内にも感染者が発生し、またマスコミが連日のように感染者や検査について「足りない」「隠ぺいだ」といった意見が見られます。

これらの是非とは別に、無意識もしくは意識的に「ポジショントーク」もあるよ、というのを踏まえておきましょう。

マスコミのポジショントーク

マスコミは連日、新型コロナについて煽るような報道をしています。

一方で、2020年2月28日時点では新型コロナの診断約44,000件のうち10-19歳は1%、9歳以下も1%という数字です。

(参考)https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762130

9歳以下の死亡例もゼロです。

では、これについて強調し国民を冷静にさせるような報道をするかというとマスコミはしていません。

なぜなら彼らは、利益を追求する企業だからです。

その方が視聴率も稼げて、儲かるんですよね。

人間はマイナスの情報をキャッチする生き物

では、冷静にさせるような報道よりも不安を煽る報道の方がどうして数字を取れるのでしょうか? 

それは、人間はネガティブな情報を積極的にキャッチする生き物だからです。

他人の良い話はすぐ忘れるのに、悪い情報はすぐに反応しちゃうでしょ。

人間は生命を守るためにも悪い情報に敏感なんです。

だってそうしないと私たちの祖先は、生きてこれなかったから。

だからこそ、理性をもってその情報の信ぴょう性を測る必要があります。

でも、それは心理的にも難しいことです。

フランスの哲学者アランは「幸福論」において以下のような言葉を述べています。

 「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである」

つまるところ、人は楽観論や冷静な情報を「甘い判断」だと断じ、より悲観的な情報を信用しがちな生き物だということです。

評論家のポジショントーク

評論家、コメンテーターと言われる方たちは、上記の点をよくわかって話をしています。

それに加えて彼らにとっては、悲観的な主張の方が得なポジショニングということも押さえておきましょう。

新型コロナで言えば、国民の生命財産を守るという大義名分のもと過激な案を主張するケースです。

このポジショニングの上手いところは、新型コロナが拡大しようが収束しようが体裁を取りやすい点です。

新型コロナが拡大すれば「対応が甘い」「こうなることはわかっていた」「だから初期からあれだけ警鐘を鳴らしたのに」と自説を強化することができます。

逆に収束すれば「自分の対応を採用してくれたからだ」「自分の杞憂で済んで良かった」「収束したのは結果論に過ぎない注意しすぎてもしすぎることはなかった」と次のポジションを選択できます。

反面、楽観的な主張の場合、新型コロナが拡大した場合に大きな批判を受けます。

収束した場合にメリットがあるかというと大衆は、次の悪い情報に興味が移っています。

つまり評論家らにとっては依頼主であるマスコミの利益のためにも、個人的に人の注目を集めるためにも、その後のポジションを有利にとるためにも「悲観的なポジショニング」の方が、理性的で冷静なポジショニングよりもお得なわけです。

こういうポジショニングを取っていることを理解して発言を受け止めましょう。

新型コロナから考えるポジショントークのまとめ

  • マスコミは利益のために悪い情報を流す
  • 人は悪い情報に反応しやすい生き物
  • 評論家は、悲観的なポジションをとった方が得

悲観的に物事を見つめたり、より安全に安全に行動するのは人間が生き物である以上、避けようがありません。

それ自体が悪いことではなく、自分がそういう「生き物」であることを意識した上でマスコミの流す情報と接していきましょう。

 

それでは、また。