りょうさかさんと

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どうして社外より社内の方が精神的に疲れるのか?


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どうも、りょうさかさんです。

営業職の方、社外より社内の方が精神的に疲れたりしませんか?

社外にでると顧客に嫌なことを言われたり、長距離移動で体力的に消耗したり、そんな辛いことは日常的にありますよね。

なのに、どうして社内の方が精神的に疲れるのか。

今回は「どうして社外より社内の方が疲れるのか?」についてです。

社外と社内の違いは人間関係

そもそも社外と社内の違いはなんでしょうか?

社外よりも社内で精神的に疲れるケースの起因となるのは人間関係の辛さが思い当たる人が多いと思います。

  • 上司や同僚とソリが合わない。
  • 正しい(と自分が思っている)意見が通らない。
  • 足を引っ張ろうとするやつがいる。
  • しかも勤め続ける限りその関係が長く続いていく

などなど。

つまり社内の特徴とは、登場人物が複数存在し、それぞれの思惑があり、しかもその人間関係が長時間続いていくというわけです。

一言でいえば、”しがらみ”があるわけです。

一方、社外では、冷たい対応があったとしても、ビジネス上の付き合いとして割り切りやすいですし、一度きりの出会いで終わることだってあります。

そして、わたしたちは、”しがらみ”が少ない社外の方が気楽だと感じるわけです。

「政治空間」と「貨幣空間」

では、”しがらみ”とはなんなのか。

社内と社外の「人間関係」の違いを考える際にわたしがわかりやすいと思ったのは「政治空間」「貨幣空間」という考え方です。

「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(橘玲/幻冬舎)という書籍で「政治空間」と「貨幣空間」という言葉が出てきす。

(以下、同書文庫版p.123-124より筆者要約)

  • 「政治空間」とは、家族、恋人、友人に加えて「友だちではないけど他人でもない」という人も加えた空間。「敵と味方の世界」
  • 「貨幣空間」とは、「貨幣で繋がる世界」。例えば、スーパーの店員さんからamazon・楽天そのもの、またそれらサイトの出品者・出品企業など。

政治空間、貨幣空間には以下のような特徴があります。

「政治空間」の登場人物は、100人程度(年賀状の枚数とだいたい同じ)。

「貨幣空間」の登場人物は、お金を媒介にして繋がる人なので原理的にその範囲は無限大。

一方で人生における価値は、政治空間(友人・家族を含む)が99%を占め、貨幣空間の価値は1%に過ぎない。

では、この考え方を社内と社外に適用するとどうなるでしょうか?

社内は「政治空間」ですよね。

一方で、社外の人間関係は「貨幣空間」、もしくは「政治空間の中でも貨幣空間より」という位置づけになります。

我々の人間関係の中心は「政治空間」です。

だから精神的な疲労度が変わるんですね。

「半沢直樹」は「政治空間」を描いている

こうやって自分をとりまく世界を「政治空間」「貨幣空間」と捉え直すことで気付くこともあります。

ドラマや漫画、アニメの世界で描かれるものは全て「政治空間」です。

「貨幣空間」を純粋に描いたものってないんですよね。

なぜなら「貨幣空間」の人と人の物語を描いた瞬間に、それは「政治空間」になってしまうから。

「政治空間」の中には、「愛情」「友情」「味方と敵の世界」が含まれていると上段で書きました。

例えば「半沢直樹」では「政治空間」の中の特に「味方と敵の世界」を中心に描いていますよね。

少年漫画には「友情」が多く、少女漫画には「愛情」が多いというような傾向がありますよね。

それらがそれぞれの客層に求められてる理由は、欠乏しているからです。

「友情」や「愛情」の場合は、「より求めたり、憧れている」という意味で欠乏しているでしょうし、「味方と敵の世界」では「味方(自分)」が勝たないから求められているという風に考えられます。

いつか社会システムが変わって「貨幣空間」が欠乏したと多くの人が感じた時には「貨幣空間」を中心にすえた作品がヒットするかもしれません。

そんなことを考えました。

それでは、また。