探究活動・課題研究で最初に困るのがテーマ決めです。
「普段から新聞や本を読もう」って先生に言われている生徒さんも多いと思います。
けれど、「何の本を読めば良いのかわからない」という方も多いはずですし、色々な事情で読めなかった方は、お困り中のはず。
しかもその上、「SDGs(持続可能な開発目標)のテーマに合うように!」「地元を盛り上げよう」といったフレーズを先生から与えられている学校もあるでしょう。
めっちゃ困りましたね。
テーマが決まらず困っている時は、テーマ決めの切り口を変えてみましょう。
わたしがオススメする方法が、自分の不満からテーマを探す方法です。
探究活動のテーマを自分の不満から探そう
人は何かしら不満を持って生きています。
「いやいや、不満なんてないよ」
そういう方は、小さな不満を忘れているだけです。
そして、自分にとって小さな不満でも他の人にとっては大きな不満かもしれません。
だから小さな不満を思い出して、解決策を考えることを「探究活動」「課題研究」のテーマにすることはとても意義のあることです。
そう言われても具体例がないとイメージしにくいと思うので、りょうさかさんの小さな不満をどう「探究活動」のテーマにすると良いのか考えてみましょう。
不満から探究活動のテーマを見付ける具体例
わたしは、べちゃべちゃの御飯が大嫌いです。
ありませんか?
ラーメン屋さんで「ランチタイム ご飯無料」の文字を見付けて、お願いしてみるとべちゃべちゃしたご飯が出される場面。
あれ、たぶん昨日から炊飯器の中に入れっぱなしのご飯なんですよね。
「無料なんだからいいじゃん」と思考を止めずに、わたしだったらこの「べちゃべちゃのご飯問題」を探究活動・課題研究のテーマにしてみますよ。
この「べちゃべちゃのご飯」問題を解決できれば、どんな未来が待っているでしょうか。
「美味しい御飯が食べることができる」というのが一番に思い浮かぶと思いますが、それだけでしょうか?
べちゃべちゃのご飯が、昨日の「残り」だと仮定すると残飯が減るわけですからゴミ問題に貢献しますよね。
解決の仕方によっては、同じような悩みを持つ他国でも応用できるかもしれません。
これって「SDGs」とも繋げることができそうですよね。
このように自分が「嫌だな」「不満だな」と思うことの解決が、自分の幸せに繋がるだけでなく、社会全体が住みやすくなり、そして、持続可能な社会への1つとなれば素晴らしいですよね。
「べちゃべちゃのご飯問題」で探究活動をするには
「べちゃべちゃのご飯」問題を「探究活動」「課題研究」のテーマと進めていくためには、まずこの不満が広く共有されていることか確認をしましょう。
「べちゃべちゃのご飯」については、飲食コンサルタントの方から「コンサルに入った飲食店にまず指導することが「綺麗な店舗を保つこと」と「昨日のご飯を捨てること」なんです」と聞いたことがあります。
やはり日本人にとってご飯がべちゃべちゃというのは印象は悪く、同じような不満を持っている方は多いようです。
このように自分の不満が自分だけの不満ではないかまず調べてみましょう。
じゃあ、「昨日のご飯を捨てよう」という結論で探究活動・課題研究を終えて良いかというとそうではないですよね。
次に必要となるのは「どうして飲食店は昨日のご飯を捨てられないのか」を考える(調べる)ことです。
言い換えれば、問題を起こしている相手の立場に立って考えてみましょう。
ご飯の例で言えば、「少しでも儲けたい」のかもしれないし、食品を扱う人の心情として「まだ食べられるものをもったい無くて捨てられない」のかもしれませんよね。
調査の結果、仮に「まだ食べられるものをもったい無くて捨てられない」という理由が最も多かったとしましょう。
そうだとすれば、この解決方法を提案できると素晴らしいですよね。
こういう時へのアプローチは大きくわけて2つあります。
それは「ビジネスによる解決」と「科学技術による解決」です。
「ビジネス」からアプローチする場合は、例えば、べちゃべちゃのご飯をその飲食店で消費するのではなく回収し、別のところで再利用することが思いつきますよね。
じゃあ、誰がべちゃべちゃのご飯を必要としているのか?
そういうことを調べたり、考えたりしてビジネスシステムとして成立しないかを考えて提案することができれば立派な「探究活動」・「課題研究」になります。
「科学技術」からアプローチする場合は、べちゃべちゃのご飯がそもそも生まれないようにする方法やべちゃべちゃのご飯を美味しく調理する方法などを考えてみましょう。
この解決策を提案することができれば立派な「探究活動」・「課題研究」になりますよ。
探究活動のテーマ決めに困った時のまとめ
- テーマを自分の不満から探す
- その不満を解決することをSDGsなどに繋げる
- 自分の不満が自分だけの不満ではないか確認する
- 問題を起こしている立場になって考える
テーマさえ決まってしまえば、あとは学校で習った通りにやっていきましょう。
それでは、また。