小学校教育でプログラミング教育が始まります。
子どもに何か準備をさせたり、保護者もプログラミングの勉強をした方が良いかもと不安な方もいると思います。
今回は、そんな保護者の方のお悩みにお答えしていきます。
結論を先に書いておくと「宿題や課題はたぶん出ないよ」という内容です。
保護者のプログラミングの勉強は不要
国語、算数、理科、社会といった主要教科の宿題や課題には、親御さんがヒントを出したり、教えてあげたりする場面がありますよね。
小学校のプログラミング教育では、どうなのか?
わたしの考えは、
おそらくPCやタブレットを使った宿題や課題は出題されない。
仮に出題されたとしても手伝わない方が良い。
というもの。
この理由は、2点あります。
- 義務教育の現場では教育の機会・平等を非常に大切にしている
- プログラミング教育の重要な要素の一つが試行錯誤
では、説明していきましょう。
義務教育の現場では教育の機会・平等を非常に大切にしている
まず1点目の「義務教育の現場では教育の機会・平等を非常に大切にしている」について。
PCやタブレット端末を使ったグラフィックレコーディングなどの宿題はそもそもクラスの全家庭にPC・タブレットがないと出題することができませんよね。
「いやいや、このご時世、パソコン・タブレット端末くらいどの家にもあるやろ」
そう思われる方もいると思うんですが、総務省の資料を見て下さい。
この表は、情報通信機器の世帯保有率の推移を示したものです。
(引用)総務省「通信利用動向調査」図表5-2-1-1 情報通信機器の世帯保有率の推移
2017年でもモバイル端末全体の保有率は94.8%、パソコンは72.5%、タブレット端末は36.4%。
つまりパソコンは10人に2~3人は持っていないし、モバイル端末のほとんどはスマホで、タブレット端末は10人に6~7人は持っていない。
もちろんこれは全年代を対象にした統計なので、子育て中の家庭のPC保有率はこれよりも上だと思いますが、それでも全保護者がPC・タブレットを持っているとは言えないですよね。
その上、学校で取り組んでいるソフト・アプリが家庭で運用できるとも限りません。
PCやタブレットのどちらかが前提のソフト・アプリもありますし、対応機種ではない可能性も十分にあるからです
簡単に言えば、保有率は高くないし、保有していても家庭で動作するかわからない。
こういう状況で、プログラミング教育の宿題や課題を出せる小学校ってほとんどないと思います。(全校生徒に配布している学校は別ですが…)
プログラミング教育の重要な要素の一つが試行錯誤
2点目の「プログラミング教育の重要な要素の一つが試行錯誤」についてです。
そもそも小学校のプログラミング教育は、プログラミング的思考が指導の中心です。
もちろん実際にScratchなどを用いたグラフィックレコーディングといった形のプログラミングも行う学校もあります。
どのようなプログラミング教育であっても重要な要素の一つが、試行錯誤を経験していく部分です。
あーでもない、こーでもないとプログラミングを組んで実行し、失敗し、また組み直すという過程を経験することがとても大切です。
仮に宿題や課題が出たとしても、親が全面的に手伝ってしまったら子どもの成長の機会を奪ってしまうだけですよね。
ですから仮に宿題や課題が出たとしても、保護者さんは主要教科のように正しい答えを知っておく必要はありません。
ぜひ、一緒に悩んで考えてあげてくださいね。
まとめ
- プログラミングの宿題や課題はたぶん出ない
- 仮に出たとしても、一緒に悩み考えてあげよう
もちろんプログラミングが出来ると色々子どもと関われることが増えるので、勉強したい方はこういうのから始めてみてはいかがでしょうか?
もしそれでもプログラミング教育が始まる前に子どもに何かやらせておきたいなーという保護者の方。
そういう方は、プログラミングを勉強するよりも子どもさんに遊びの延長として取り組ませることをオススメします。
こちらはプラモデル好きのお父さんと一緒にプログラミングを遊べるキット!
組み立てたLEGOをプログラミングで動かすことができるキットもあります。
組み立て不要で遊べるプログラミングカー!
ぜひ、こういうオモチャから遊びを通して、プログラミングを楽しんでくださいね。
それでは、また。