今回紹介する「0~5歳子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド」は、児童館などで子ども達に読み聞かせをするプロが参考にするための本です。
全てのページが親御さんの「読み聞かせ」に役立つとは言いませんが、自分の子どもへ読んであげる際にも役立つ情報が掲載されています。
それは年齢別の具体的な読み聞かせ方です。
親が参考になる読み聞かせ方
前述のようにこの本は保育所や幼稚園、児童館などで読み聞かせをされる方が参考にする本です。
ですから「絵本の持ち方・めくり方」「読み聞かせに適した服の色は黒無地」などが書かれています。
親御さんはここまで意識する必要はないと思います。
本書で参考にすべきなのはズバリ「読み聞かせ方」です。読み聞かせのポイントは以下の4点です。(本書p.12-13、p.37より参考)
- ゆっくりはっきり読む
- タイトルもしっかり読む
- 出だしは特に丁寧に
- 最後に裏表紙を見せて余韻を味わう
無理に声や手振りを加えずに、絵本と子ども達の想像力を信じて、聞き取れるように読むことが大切です。(感情を込めるのは否定してありませんでした)
これ以外にも「指差し」はしてもよいけれど、子どもに考えさせる場面では待った方が良い。
アドリブや絵本を動かすのではなく、子どもの心の動きを大切にしましょうというようなことが書かれています。
読み聞かせにいくつも配慮がある
「読み聞かせ」は絵本を読むだけですし、費用も本を用意するだけなので一番取り組みやすい「知育」です。
でも、プロとしてされている方は、とっても細かい配慮を積み重ねてしていることが本書を読んでよくわかりました。
本書では年齢ごとにどんな絵本を選び、読み聞かせ方をするのか、また季節ごとのオススメの絵本も掲載されていますよ。
わたしがこの本を読んでから実践しているのが、読み終わった後に背表紙を見せて余韻を味わうことです。
実は、本書を読んではじめて絵本の背表紙の意味を知りました。
絵本の背表紙の意味
背表紙ってネタバレのようでネタバレではないし、ストーリーにあった絵がそのまま掲載されているわけでもないし、どういう意図なのかわかっていませんでした。
個人的に好きな絵本の背表紙は「ねこざかな と うみのおばけ」です。
この絵本の背表紙は、「ねこざかな」と「うみのおばけ」が手をつないで踊っているんですが、絵本の中にそんな場面はありません。
どうしてこのイラストが背表紙なんだろう?
そう思っていましたが、余韻を楽しむものだとヒントを貰ってから見方が変わりました。
読後感にとっても相応しい心が温まる背表紙なんですよ。気になる方は「ねこざかな と うみのおばけ」をぜひ、読んでみて下さいね。それでは、また。