都立高校の入試に英語のスピーキングテストの導入が決まりました。
(参考)「東京都中学校英語スピーキングテスト」について|東京都教育委員会ホームページ
今回はこちらの資料について見ていきましょう。
結論から書くと、都教委は大学入試まで見据えてスピーキングテストを導入しているということです。
都内の人は、これに対応するだけでしっかり対策になるし、他府県の人は、これくらいやってる都内の生徒と大学入試で勝負することになるんだと認識しておきましょう。
都立高校入試のスピーキングテストの概要
まずスピーキングテストがどのように実施されるのか都教委の資料を見てみましょう。
(引用)http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2019/files/release20190214_04/02_gaiyou.pdf
ポイントをまとめると以下の6点でしょうか。
・2021年度からスピーキングテストが実施される
・つまり2019年4月時点の中学1年生が対象
・都教委が監修して、英語民間試験を活用する
・受験回数は一回
・タブレット等の端末に吹き込む
・受験料は都が負担(予定)
今年中学一年生の生徒、現在の小学生は全員対象というのが一番のポイントでしょうか。以前の記事で「2021年から一部実施」と予想したんですが、なかなか良い予想でしたね。(まあ、一応業界にいますからw)
(参考)都立高校入試に英語のスピーキングでどうなる? - RYOSAKASANTO
では、どんなスピーキング問題が出題されるのでしょうか?
スピーキング問題を見てみよう
都教委の資料で公開されているものを見てみましょう。
これは「外国人の先生に向けて、郊外学習の班行動について行動の順番を説明する」というものでした。指示された通り説明できるかが問われている問題です。
正答例はこんな感じです。
No. 5(例)
We wanted to see some pandas.
But there were a lot of people.
So, we saw some monkeys.
さて、次の問題を見てみましょう。
「留学生に向けて、日本で一番好きな季節と関連する内容をスピーチする」という内容です。ここでは自分自身の考えについて英語で説明できるかが問われています。
正答例はこんな感じです。
No. 6(例)
I’m going to tell you about my favorite season.
I like summer the best because I like swimming in the sea.
I go to Okinawa with my family every year.
We enjoy swimming in the beautiful sea.
Thank you.
(上記 問題・正答例引用)http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2019/files/release20190214_04/03_2_houkokusyo.pdf
こちらも前回の記事で書いた通り、「やりとり」と「発表」をベースにしていることがわかると思います。No5は出来事を伝える内容、No6は自分の考えをスピーチする内容になっています。
今回引用した問題はフィージビリティ調査といって、いわゆる試験的な問題です。ここから英語民間試験を基に監修して出題されるようです。
2019年、2020年とプレテスト、確認テストが行われるので、この2回の試験をベースに2021年本番のテストが作られることになります。当該の年齢のお子さんをお持ちの保護者さんはしっかりどんな問題が出題されたかを追いかけていきましょうね。
どんな英語民間試験が使われるのか
現時点では、どの英語民間試験が基となって監修されるのかわかりません。
シェアから考えると英検、GTECあたりがベースになると予想していますが、今回は当たるでしょうか?
英語民間試験がベースになるということは、英語民間試験対策がそのまま都立高校入試対策になるってこと。そして、忘れてはならないのは、大学入試にも英語民間試験が使われる点です。
つまり、都立高校入試対策として英語民間試験に対応することは、そのまま大学入試対策とも地続きになるってことです。
一方で、中1~高3まで毎年、英語民間試験を受けることになりそうという可能性があります。教育関係会社員の陵坂さんとしては、英語民間試験の会社が都や文科省とグルになって儲けまくることに嫉妬しかありませんwww(注・なんの根拠もない妄想です)
でもね、都内に住んでいる保護者、お子さんとしては良いことかもしれません。だってこの都教委の試験の受験料は都が負担してくれます。
大学進学まで希望する保護者・生徒の立場に立てば、早いうちから強制的に英語民間試験に慣れることが出来る状況は、長い目で見るとプラスだと言えるでしょう。
大学入試は全国の学生との争いです。都内に住んでいるお陰で、他県より一足早く対策できると前向きに捉えて、しっかり準備をしてくださいね。
逆に他県の方は、東京都の受験生は英語民間試験対策を漏れなく経験して入試に望んでくると覚悟しておきましょう。それでは、また。