りょうさかさんと

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

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SDGsとはなんぞや


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SDGsって聞いたことありますか。ニュース・新聞などでたまに見かけるこの言葉。実は学校教育でも少しずつ取り組まれようとしているものでもあるんです。

今回はまずそもそもSDGsって何か? から始まり学校教育ではどのように取り組まれているのかをご紹介しようと思います。

SDGsとは

SDGsとは、「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)ということになるんですが、実際にはどういうことなんでしょうか?

少し前にはESDという言葉もありました。ESD(Education for Sustainable Development)は、「持続可能な開発のための教育」のことですが、ESDとSDGsの何が違うのでしょうか?

SDGsについて公式WEBサイトの説明文を引用してみましょう。

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます

(引用)

SDGs(持続可能な開発目標) 持続可能な開発のための2030アジェンダ | 外務省

17の目標のうちユニセフのWEBページを見ると「目標4」が教育に関する内容です。

目標4:質の高い教育をみんなに

だれもが公平に、良い教育を受けられるように、また一生に渡って学習できる機会を広めよう

(引用)

持続可能な開発目標について調べる|学校のための持続可能な開発目標(SDGs)ガイド| 子どもと先生の広場 | 日本ユニセフ協会

うーん、ちょっと何言っているかわからないですね。いや、言っていることはわかると思うんです。ESDとSDGsの違いやっぱりわかんないよ。

で、少し調べたところ「日本ユネスコ国内委員会教育小委員会」の資料がわたしには一番すんなりきました。

ESD に引き続き取り組み、より一層推進することが、SDGs の達成に直接・間接に貢献するものであることをお伝えしたいと思います。

(引用)持続可能な開発のための教育(ESD)の更なる推進に向けて~学校等でESDを実践されている皆様へ~

つまり、SDGs(持続可能な開発目標)とESD(持続可能な開発のための教育)は別ものであるが、ESDとSDGsは地続きで繋がっている。ESD教育を行うことが、SDGsの達成に繋がるということです。 

うーん、やっぱりわかりにくい…。まるでマジックワードを連発している文章のようだ。

たぶん具体的に「じゃあ、学校現場で何やってるの?」っていう部分がイメージをしにくいと思うんです。実際の指導例を見てみる方がわかりやすいでしょう。

実際の例

色々ネットを探せば実例が出てくるんですがわかりやすかったのが、東洋経済オンラインのこの記事でした。

toyokeizai.net

4年生の内容が高齢化社会について。

午前10時すぎ。校舎2階の教室では、4年生の男子児童たちが高齢化の進む社会とその課題について、自ら調べた内容を発表していた。

「これから高齢者について話をします。高齢者とは65歳以上の人を指します。高齢者の年齢に近づくにつれて、体が不自由になり、目や耳、足などが悪くなります。皆さんはいかがですか」

5年生の内容が防災について。

体育館では5年生による防災についての発表があった。東京都が作成した防災のパンフレットを読み込み、避難の仕方や、被害を少なくするには何が必要かを模造紙に詳しく書き込んだ。キッチンペーパーを使ったマスクや、使用済みの牛乳パックを利用したスプーンなどのアイデアは、大人でもなかなか考えつかないものだ。

自分なりに疑問や課題を見付けて、調べたり考えたりして発表する。これって高校生で取り組む課題研究と根幹は一緒ですよね。こういった能力が大学入試でも重要視されているのは以前にも紹介した通り。それを小学校段階から取り組めるわけです。

あまり実益に捉われるのも変な感じなんですが、これやって何か意味あるの? とか得するの? と思った方には、おそらくだけど得すると思うよ、と伝えてあげたいですね。

どの程度取り組まれているのか

平成27年8月の資料になりますが、日本ユネスコ国内委員会ESD特別分科会の資料によると「ESDの推進拠点であるユネスコスクールの数が939校まで増加した」とあります。

(引用)

「持続可能な開発のための教育(ESD)の更なる推進に向けて」の概要

年度は書いていませんでしたが、ユネスコの別の資料には国内で1000校を超えたとありました。公立小学校は20000校ありますから、取り組んでいるのは全体の5%程度ということになります。

先生向けには「「持続可能な開発目標」を伝える先生のためのガイド」という資料もあるんでもっと充実して取り組んでくれると保護者としては嬉しいですよね。

本当はもっと多くの小学校で取り組んで欲しい内容ですが、まだまだというのが現状です。

(参考)

文部科学統計要覧(平成28年版):文部科学省

取り組めない理由

なかなか取り組めない理由としては、教員の多忙感や英語教科化・プログラミング教育など様々な新しいことが文部科学省の方針で足し算されていく一方で、これ以上取り組む物理的な時間も教員の体力も区市町村の金銭的な援助足りていない、というのが主なものだと思います。

「あれもこれも全部やろう! 具体的なやり方はみんなに任せた。でもライフ・ワーク・バランスも大事だから残業すんなよ」って先生方に言うだけなら誰でも出来ますからね

文部科学省におかれましては、ノルマだけを課す無能な上司のようなことはせずに取捨選択をして「あれはもうやめろ」と指示するか、裁量権をもっと校長クラスに委ねてあげればと思います。

保護者の方としては自分の子どもが通う学校が取り組んでいるか否かは気になるところだと思います。ESD、SDGsといった文言を使っていなくても「総合の時間」で同じようなことに取り組んでいる学校もあります。

教科じゃないからとスルーせずに「総合の時間」の内容をお子さんや担任の先生に確認してみるのも良いと思いますよ。じゃあ、また。 

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