RYOSAKASANTO

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

自分の意見を持つことを美術から学ぶ


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どうも陵坂です。皆さんは「News Picks Magazine」を買いましたか?

わたしは、まだ半分ほどしか読めていませんがお値段以上の価値のある雑誌になっていると感じました。

っていうか、冒頭の落合陽一さんのインタビューだけ読んでも買って良かったなと思いました。 

さて、その落合陽一さんが鑑賞教育について言及しています。

ちょっとそのことについて書いてみたいと思います。

鑑賞教育について

雑誌内でのどのように述べられているかというとインタビュアーから「日本全体で文化の力を高め、日本文化を再興するためにどんな戦略が大事ですか。」という質問に対してこのように返事をされています。

鑑賞教育だと思います。僕が文科省のすべきことを考えるとしたら、鑑賞教育を徹底します。

鑑賞の第1歩はまっさらな心で絵を見るプロセス。そして2歩以上先は自分のコンテクストと照らし合わせて、自分や世界の見地から論ずることです。

「僕はこういうバックグラウンドなんだけど、このアートを見たときにこう思う」とちゃんと説明できるかどうかが大切なことであり、鑑賞の本質だと思うのです。

確かにこういう思考し、表現することはとても大切です。

自分自身が受けてきた美術の授業を思い出しても、絵を書いたり、モノを作ったりすることがメインでした。

また教科書を開いてすることは「誰が・何を・いつ」作ったかということを暗記して、定期テストに答えることがメインだったと記憶しています。

有名な作品を見て、自分が感じたことや、どうして作られたことに思いを巡らしたり、それを友だちと意見交換したりした記憶はありません。

でも、こういう自分なりに考えたり人に伝え合ったりすることってとっても社会に出てから大事ですよね。

建設的な会議って、これが上手く出来ていることを言いますよね。

決して、決定事項の伝達や責任の分散が目的じゃないもんね。(話しがそれました)

取り組まれている鑑賞教育

じゃあ、落合陽一氏の指摘するような鑑賞教育は行われていないのか?

調べてみるとそれに近い取り組みはすでになされています。

例えばこちら。

www.manabinoba.com

いわゆる「主体的対話的深い学び」「アクティブラーニング」につながるという視点からの取り組みです。

この本文中にも紹介されている科研費を用いられた研究の成果報告サイト「美術館の所蔵作品を活用した鑑賞教育プログラムの開発」というものもあります。

鑑賞教育.jp

しかし、逆に言えばようやくこういう取り組みが始まった段階ともいえるわけです。

ただ有名作品について話し合うのって難しいですよね。 

有名作品について話し合う難しさ

有名作品について語り合う難しさの1つは「この絵の良さが全くわからない」という意見を言いにくいことです。 

これは生徒の年齢が上がるほど、影響を及ぼす難しさだと思います。

そして、大人も同じですよね。

良い例が記事になっていたのでご紹介。 

受講者に7枚の絵を見せて、「自分の好きな絵、これはいい!と気に入った絵を1枚選んでください」と投げかけます。

みなさん「あれかな」「これかな」と楽しみながら選び始めるのですが、途中で私が「7枚のうち4枚は、歴史上の傑作と呼ばれている絵で、残りの3枚は幼稚園児が描いたものです」とタネを明かすと、絵を選ぶ手がピタッと止まります。「幼稚園児が描いた絵を選んだらバカにされる」と考えるのか、そこから一切、どの絵も選べなくなってしまいます。

(引用)

専門家が課題視、「好きな絵」すら選べない日本人 | 気になるあの本を読んでみた!ベストセラー目のつけどころ | ダイヤモンド・オンライン

自分の好きなものすら自分で選べずに、ランキングや他人の評価を気にしてしまう。

 

ナントカ賞受賞

売上NO.1

ランキング1位

 

こういうの好きな人多いでしょ。

別に有名作品だって「良さ」がわかなくていいんです。

どうして自分は良いと思えないのか、それを自分の言葉で伝えることが出来る方がよほど価値のあることだと思います。 

話し合いやすいテーマを使おう

友だち同士でお互いがつくった作品について話し合ってみるのが良いと思います。

例えば横顔の人物を書いたとして…

 

どうして横顔を書いたのか。

横顔を書きやすいと思ったのはどうしてか。

それとも何かを伝えるために横顔にしたのか。

横顔から感じたものは何か。

もしかしたら明日を見つめているように感じたのかもしれないし、逆に何かを背けているように感じたのかもしれない。 

 

こういう話し合いを行えば、自分の作品がどう見られたり、相手にどういう印象を与えるか感じることができますよね。

でも、それが難しければやはり既存の作品について話し合うのが良いんでしょう。でも先ほどのように有名作品は難しい部分もあります。

そういう時には身近なモノから話し合っても良いと思うんです。

漫画が好きな生徒が多いクラスなら「ワンピース」「ジョジョの奇妙な冒険」を題材に選んでも良い。

漫画のキャラクターがするカッコイイポーズを真似見ると、意外に不自然だったり、カッコ悪かったり。

そういうことを自分の身体の動き、他者の目線から見つめなおして、考え、意見交換する。

これも立派な美術の授業だと思います。

じゃあ、また。