どうも陵坂です。以前の記事についてコメントを頂いていた方についてご返事をしようと思ったのですが、コメント欄に長すぎる文章を打つのも見やすいのか? と思い記事の形で書いてみました。
以前の記事はコチラ
内容はタイトルの通り、かけ算の順序が違ってもバツにするのは違うでしょって話です。3×6でも、6×3でも丸でいいじゃんというスタンスです。但し、教員が「式の意味理解」を指導することについては否定していません。
ご質問の内容
台風さん
そうすると「式の意味」って具体的には何なのですか?
台風さん
「式の意味」というのは「かけ算の順序」の単なる言い換えと考えて良いのでしょうか?
質問文が短いため「式の意味」という言葉が文脈上、どういう意図で使われているのか少し悩みました。もしかするとお答えになっていないかもしれませんがご返事を書いてみたいと思います。
ご返事
結論から書くと、当該記事で話題にしている「2年生のかけ算」における「式の意味」であれば「かけ算の順序」だと思います。
わたしはそれがそこまで大事だとは思えない為、前述のように丸でいいじゃんというスタンスの理由になっています。
なぜこんな短い答えなのに記事にしたかというと色々な誤解を生みそうだったからです。
というわけで下記内容は補足というか私見です。
式の意味理解について(私見)
そもそも「式の意味(理解)」というモノに対しての考え方が人によって違います。
「式の意味理解」について、わたしは該当記事の文中にもあるように「2年生のかけ算」だけを意図して語っていません。「公式の意味」だったり「約束事」という観点で用いています。
例えばオームの法則であればV=RIという式があります。これは中学生時点では比例していることを理解することが大切です。
この公式の「I」(電流)について高校、大学と進めばI=nAvQを理解する必要が出てきます。具体的に何を理解すべきかというと以下のようになります。
Iは電流
n 単位体積あたりの荷電粒子の個数(電荷担体密度)
A は導体の断面積
v は流動速度
Q は各粒子の電荷量
(引用)電流 - Wikipedia
これらの言葉の定義だけでなく、どれが変数になりえるのかなど理解することでV=RIの式の扱い方が変わるはずです。こういった理解は実験や研究をする上で大切だと考えています。
繰り返しになりますが、前述の記事ではこういう文脈で「式の意味理解」という表現を用いています。長々とこういう説明を書いたのは、このように学習段階に応じて理解するべき範囲が変わるだろうというのがわたしの考えだからです。
それに伴って学習段階・発達段階においてどの程度意識すべきかも変化していくでしょう。
だから「かけ算」の小学校2年生ではまず「1つ分の数」×「いくつ分」という学習の仕方をするので、それを意識させたい、文章題からそう読み取ってほしいという教員の気持ちは尊重します。
ただそういった考えを交換法則を習った後まで徹底すべきことなのか、またテストでバツにするほどのこととはわたしには思えません。(この辺の理由については前回の記事で述べた通りです。)
というわけで、「丸で良い派」なのに「式の意味理解」を大切に考えているわけです。
じゃあ、また。