りょうさかさんと

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民間試験活用ガイドラインって腰砕けだよね【英語】


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もうサクラ散るような暖かい気候になってきましたね。どうも陵坂です。

さて、2018年3月30日に一般社団法人国立大学協会のWEBサイトにて英語の民間試験活用のガイドラインが示されました。約1ヵ月前の2月19日には前日の報道(民間試験の配当は1割程度)を否定していましたが、どのように公表されたのでしょうか。

今日はその資料を元に考えてみましょう。

ガイドラインの内容

一か月前に報道された英語民間試験の割合は200点満点で最大20点、5点刻みの基準案が示されていました。これを国大協は否定していたのがこれまでの経緯です。

詳しくはこちらをどうぞ。 

www.ryosaka.com

では、前置きがながくなっても仕方ないので早速公開された情報を見てみましょう。

(認定試験結果の活用)

新テストの枠組みにおける認定試験結果の活用については、各大学・学部等の方針に基づき、次の方法のいずれか、または双方を組み合わせて活用することを基本とする。

  1. 一定水準以上の認定試験の結果を出願資格とする。
  2. CEFR による対照表に基づき、新テストの英語試験の得点に加点する。

(中略)

なお、CEFR による対照表に基づき加点等を行う具体的な方法の例や障害等のある受験生への配慮に関する事項については別途示す。

(引用)大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験及び記述式問題の活用に関するガイドライン

最後の行にある「別途示す」について内容が明らかにされていない為、何もわからないということがわかっただけでした。

うーん、肩透かし。

約1割という報道が出て否定した後、慌てて今回のようなガイドライン公開という流れになったのかな? と推測したくなりますが、根拠はありません。

結局、各大学任せだし。

そもそも入試を変えるのは手段のはず

民間試験の活用は、英語教育の改革の観点から考えると私はアリだと思っています。

そもそも大学とは何をするところでしょうか? 

・学歴をゲットするため? 

その為だけならホリエモンのように入学してすぐ退学or休学した方が良い。 

・遊ぶため?

これも違うよね。遊ぶ為ならわざわざ授業料を払う必要なんてないし、大学である必要性もない。 

・社会に出るまでの時間稼ぎ?

気持ちはわかる(笑) でも大学である必要性ないよね。 

・みんなが行っているから?

これが一番ありそう。でも目的とは違うよね。

 

別にこれら4点を全否定するつもりはありません。

何者にもなれない鬱屈とした時間を過ごすことも、友達と楽しく遊ぶことも、有り余る時間を使って様々な経験をすることもどれも貴重な体験です。

また同じ体験であってもこの20代前後だからこそ感じられるものってあると思います。そういう経験はとても大切です。

 

でも、大学には「勉強・研究」をするために行くはずです。

そして、その勉強・研究の素地となる力を養うために「高校の授業を変えよう」となった。その為には出口となる「大学受験、つまり入試を変えよう」という経緯になります。

英語では「5技能が大切だよね」という考えのもと、この民間検定試験の導入が動き出したわけです。

そういう流れを考慮するとフェイクニュースだった1割よりももう少し採点のウェイトが増しても良いのかなって思います。

もちろん過渡期に受験を迎える子ども達への配慮。また以前も扱った費用のことを考えると生徒の保護者の財力(住める場所の選択も含む)がより格差を生む懸念があります

一般社団法人国立大学協会としてはもっと明確なビジョンを現在の中学生、高校生に打ち出すべきなんではないでしょうか。今後あるであろう続報を期待して待ちましょう。

ほな、さいなら。 

www.ryosaka.com

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