りょうさかさんと

教育業界にいる陵坂さんが教育・子育て・DWEなどについて書くブログ

りょうさかさんと

AIとの会話で英語力がつくのか?


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どうも陵坂です。あなたは英語力ってありますか?

陵坂は全然ありません。センター試験での英語の点数は恥ずかしくて言えないくらいです。そんな私も社会人になって今では英語教育についてお仕事でもブログでも意見を言う場があるんだから不思議なもんです。

さて、今回は皆さん大好きなAIと英語教育のお話しです。

大学でAI英会話ツールの導入

なんと東京電機大学の200人の学生に対して英語の授業においてAI英会話ツールが導入されることが報道されました。ちょっと内容を引用してみましょう。

学生は、各自のモバイル端末にインストールされたAI英会話アプリ「SpeakBuddy」を使って、日常会話の挨拶や自己紹介、ビジネスシーンでの会議進行など、各シナリオに沿って英語のスピーキング練習を行う。

(引用)東京電機大とappArray、英語授業でAI英会話ツールの導入を発表 | ICT教育ニュース

凄いですよね。このニュースを見て考えたことを書いていきたいと思います。

導入されたアプリの公式サイトがこちら。(アフィリエイトリンクではないので気軽にクリックしてください(笑))home | AI英会話スピーキングアプリ | SpeakBuddyでビジネス英語学習

内容を見るまでは「こんなんで英語出来るようになるのかよ」と思っていましたが、WEBサイトの内容をじっくり見てみると英語を勉強したい人は「試してみる価値あるかも」と思いました。

公式サイトによると「500以上シナリオ、6段階のレベル分け」とあって5分あれば出来るようになっているそうなので使い勝手も良さそうです。しかも月額料金もリーズナブル(月額980円)。

心配なのはこのアプリのリスニング能力。冒頭に書いたように陵坂は英語が下手くそ。実は某アプリで発音の練習をしていた時期があります。あるフレーズの発音を吹き込んだら一発で99/100点が出て、このアプリは信用できないと思って使用をやめた経験があります(笑)

このアプリではまだ試していないのでなんとも言えませんし、英語が堪能ではない人はそもそもその点数を信じて良いのか判断できないという悩みがあります。 

学んだことを実生活用に組み替える練習

このアプリを使うにはおそらく(大学の授業で取り入れるくらいなので)ある程度の知識が前提です。これで1から学び直しというよりは、学んだことの中で実際によく使う言い回しはどれなのか再確認したり、発音を修正するのに使うのが良さそうに感じました。

特に間違っても恥ずかしくないのが良いですよね。言葉って間違いながら身に付けていくものだと思うんだけど、日本の教育や社会はミスに厳しい。だから勇気を持って会話しにくいんだと思うんです。

AI相手に部屋で誰にも見られずにトレーニングをしてから満を持して本場に挑む。日本人向きの勉強の仕方かもしれません。 

AIでは足りない部分を意識しよう

こういうアプリなどに否定的な人っていると思います。実はこのAI英会話では身に付かない経験もあると思います。それが「慣れ」です。

海外の方と面と向かって話せるかどうかって英語力と同時に「慣れ」も大事ですよね。その「慣れ」の部分を英会話教室やインターネットを使った英会話教室は対人なので自然と学習しながら経験することが出来ます。

一方でAI英会話では「慣れ」の部分が埋めることが出来ません。つまりこのAI英会話は野球に例えればあくまで「バッティングセンターみたいな位置付けだと考えた方が良いと思います。

こう書くと英会話アプリを貶しているみたいですが、決してそうではありません。

あのイチローだって学生時代はチーム練習と平行して「バッティングセンター」で個人練習を続けていました。そこで課題を見直し、修練を重ね、練習試合で実戦経験を積んで、またチーム練習、個人練習、練習試合というサイクルを経て、公式試合に挑むわけです。

英語もスポーツと同じですよね。英語は教科書、辞書、アプリのフレーズを丸暗記しても話せるようにはなりません。それをどう使うかが大事です

このAI英会話だけで話せるようになると頼り過ぎるよりも「バッティングセンター」という位置付けにして野球で例えば上記のサイクルを意識して回す方が大切なんじゃないでしょうか。

道具は上手に使いたいですね。

ほな、さいなら。

こちらも参考にどうぞ 

www.ryosaka.com