りょうさかさんと

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東京英語村の長所と大きな欠点【TOKYO GLOBAL GATEWAY】


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どうも陵坂です。2020年の新指導要領に向けて小学校、中学校、高校ではカリキュラムをどうしていくか。またご家庭でも英語教育をどうすべきか検討したり、動き出したりしていると思います。

東京都では2018年9月6日(木)に東京英語村こと「TOKYO GLOBAL GATEWAY」(TGG)がオープンします。

以前の記事でも触れたことはありますが、内容よりも設立の背景や時系列の方がメインだったので今回はその内容について触れたいと思います。

プログラムについて

「TOKYO GLOBAL GATEWAY」(東京英語村)のプログラムは2つ。

「アトラクション・エリア」「アクティブイマージョン・エリア」というエリア単位でプログラムが変わるような構成です。

実際のプログラムのイメージは「TOKYO GLOBAL GATEWAY」のTOPページに動画があって、一度見ていただくと内容が簡単にわかるようになっています。

ただ動画が1つあるだけ。しかもTGGの内容紹介その他を全部詰め込んで13分超の内容

見せる気あんの?

思わず心中で毒づいてしまいました。1~2分の動画にポイントごとまとめようよ。博報堂さんが運営に携わりながらこの体たらく。大丈夫なんでしょうか? 

動画を再生するまで、どういう内容の動画なのかわからないし、プログラムの内容紹介があるのかも見てみないとわかりません。しかもプログラムのページにはプログラムのデモンストレーションの動画はありません。

やる気あるの? あと6ヵ月後にオープンだよ?

まあ、色々ツッコミどころ満載なんですが、プログラムの内容は学校英語教育には必要な観点が盛り込まれていると感じました。

公式WEBサイトはこちら⇒TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)

折角なのでこの記事で各プログラムについて簡単に紹介しますね。

アトラクション・エリアのプログラム

まず「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の公式サイトの説明から引用します。

ここでは、日常生活シーンを想定したプログラム(15 分程度を 3 コマ)を体験。まるで海外にいるかのような疑似空間は、子供達を日常生活から解放させ、積極的に英語を話してみようとトライする気持ちを育みます。3 レベルのミッションをご用意しております。

(引用)プログラム | TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)

このアトラクション・エリアは4つのゾーンから構成されています。

・トラベルゾーン…トラベルエージェンシー、ファーストフード、ファーマシー

・ホテルゾーン…ホテル、グローサリーストア、クリニック

・エアポートゾーン…エアプレイン、レストラン、スーベニアショップ

・キャンパスゾーン…スクールオフィス、カフェ、ブックストア

具体的なミッションの内容は例えば

「旅行先で病気になって病院に診察を申し込みに行くという場面」

「旅行先でコンセントの規格が違うのに気付いて、正しい規格を購入する場面」

というもの。

具体的な場面、しかも日常でいかにもありそうな場面を提示し、それを自分たちの英語力だけで解決するというもの。

なかなか難しい内容が求められますよね。英語が苦手な人なら大人でもドキドキしちゃうミッションです。 

アクティブイマージョン・エリアのプログラム

こちらも「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の公式サイトの説明から引用します。

ここでは、グループで実験したり企画したりと共同作業を通じて、英語で専門知識を身につけられるプログラム(60 分/120 分)を体験。CLIL(内容言語統合型学習)の視点で開発されたプログラムもあります。専門的知識を身につけたスペシャリストを指南役に行われ、エージェントはサポート役に回って盛り上げます。

(引用)プログラム | TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)

具体的な内容は、

「身近なものから効果音を作り出そう」

「グループ対抗で頑丈な橋を造ろう」

「キャスター体験をしよう」

「プログラミングを体験しよう」

「世界の料理をつくろう」

「茶道で日本文化を学ぼう、伝えよう」

「東京の魅力を紹介しよう」などです。

まさにCLILですよね。CLILについてはこちらの記事をご覧ください。 

www.ryosaka.com

「TOKYO GLOBAL GATEWAY」のプログラムの長所

これらのプログラムは学校英語教育では最も補いにくい「英語を話す必然性」をカバーしてくれるとても大切な内容になっています。

小学校の英語授業では特にこの「必然性」が大事。だって小学校は担任の先生が英語の授業をしますよね。

前の時間まで日本語で授業していた先生が、英語の時間というだけで英語オンリーで話し始めるわけです。普通に考えたらオカシイよね。

児童からしたら「少し前まで日本語で話してたじゃん。先生に何か伝えるのにどうしてわざわざ英語使わなきゃいけないの?」って思うのが自然です。 

英語の時間だから英語オンリーなんてのは大人の理屈

子ども達に英語を使う必然性はないですよね。実生活でもほとんど使う場面がないわけだし。(中・高になると受験という必然性は出てきますが…) 

だから小学校の英語の授業では「そもそもどうして英語を使う必要があるのか」という部分に出来るだけ配慮することが大切になります。

例えば、留学生が1ヵ月後に見学に来るから「英語で日本のこと、その地域のこと、自分のこと」を紹介しようという感じです。こういう取り組みって多くの先生方、学校で取り組まれていますよね。

でも毎授業は難しいし、学校、先生によってそこまでの配慮が完璧に出来ているのかという課題もあります。

そう考えた時に「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の英語を話す必然性を意識しやすいプログラムは子ども達にとって大きな意識づけになると思います。

海外に行ったり、大人になってからこういう内容を話せなきゃ困るから英語を学んでいるんだ!ってシンプルに繋がります。

これってとても大切なので是非、子ども達に経験してほしいなって思います。

「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の大きな欠点

なんか「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の回し者かのように褒めましたが、英語教育について少しでも知識がある方なら現時点で公開されている情報を見れば「「TOKYO GLOBAL GATEWAY」って悪くないじゃん」って感想を持つと思います。

まあ、実際にどうなるかは始まってみないとわからない部分も大きいです。

じゃあ、何が欠点なの? というと費用時間です。

まず費用について…

日帰り

コース

都内

都外

1日コース

4,800円

6,800円

半日コース

2,400円

3,500円

(引用)施設案内・料金 | TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)

宿泊については要問合せということなのでわかりませんが、このようになっています。

キッザニア東京の英語プランが7,000円からということを考えとリーズナブルなことはわかります。

(参考)EAP/EAP eKspress|【公式】キッザニア東京(KidZania Tokyo)

じゃあ、なぜ費用なのか。それは学校での利用を考えた時、バスを利用することになるからです。「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の立地は「東京都江東区青海2丁目4」と住所は江東区ですが場所はいわゆる「お台場」です。

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(Googleより引用)

港区・江東区ほか一部の地域を除いてバスを学校が借りて現地に向かうことになります。そうなると児童1人当たり3,000円程度の負担になるそうです。

そして、時間という欠点はここに繋がります。小学校・中学校はもう授業時数がパンパンで余裕がないということは良く言われます。

さて、この場所にバスで片道30分以内で行ける範囲ってどの程度でしょうか。

東京都にお住まいの方ならわかると思うんですが、東京の常に混雑した道路事情を考えると結構狭いということがわかると思います。

23区内でも厳しいのに市部に至ってはさらに厳しくなります。仮に片道1時間なら往復2時間分だけのカリキュラムを圧迫します。

「TOKYO GLOBAL GATEWAY」で過ごした時間を英語の授業数としてカウントしたとしても移動にかかった時間はどうしようもありません。

お金は自治体の補助や保護者の方の理解が得られれば解決できますが、時間の方はカリキュラムがあるのでなかなか難しい。これで活用できる学校数がどれだけあるんでしょうか。

新しいことを学校側がチャレンジできるように時数についてはもっと余裕がある方が良いのになあ、と感じさせられました。

あなたならこの費用と時間の問題、どう考えましたか。ほな、さいなら

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