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【大学入試英語】民間試験7団体を比較してみた


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どうも陵坂です。今回は英語の大学入試に民間試験が適用される件についてです。

以前の記事ではセンター試験に変わって民間試験が導入されれば民間の会社がぼろもうけで嬉しいね、というお話しでした。詳しくはこちらをどうぞ。 

www.ryosaka.com

さて、そんな大学入試の民間試験ですが7団体が申請をしました。少しこの記事を深く読んでいきましょう。 

www.yomiuri.co.jp

おさらい‐どれくらい儲かるのか

英検は2級なら5,800円。GTEC for studentは4技能込みで5,040円。センター試験の受験者数は50万人。最大2回受けることが出来るわけで、

単純計算5,000円×50万人×2回=50億円!!!

しかも、じゃあぶっつけ本番で自分の子どもを民間試験受けさせますか? 受けさせないでしょ? 高校1年生、2年生の時に1回ずつくらい受けさせるんじゃないの。じゃあ、プラス1回、2回を50万人が受けるかもしれないので100億円~150億円の市場規模になるわけです。

いやあ、儲かって仕方ないですなあ。羨ましいなあ。

ちなみにセンター試験の受験料は18,000円(3教科以上)、国公立大・2次試験が17,000円、私大・一般入試が35,000円程度です。英語のみで5000円程度が適切なのかどうかを顧慮すると若干、お値段は安くなるのでしょうか? 1000円安くなると10億円安くなるわけでこのあたりのお値段の駆け引きがあるかもしれません。 

どこが申し込んだのか

7団体10種類の試験が申し込まれました。詳しく見ていきましょう。 

◇大学入学共通テストに申し込んだ資格・検定試験

実施団体

資格・検定試験

ケンブリッジ大学英語検定機構

ケンブリッジ英語検定

リンガスキル

Educational Testing Service

TOEFL iBTテスト

国際ビジネスコミュニケーション協会

TOEIC L&R(聞く、読む)TOEIC S&W(話す、書く)

ベネッセコーポレーション

GTEC

GTEC CBT

日本英語検定協会

TEAP

TEAP CBT

実用英語技能検定(英検)

IDP:IELTS Australia

IELTS

ブリティッシュ・カウンシル

(引用)大学入試英語 7団体申請 : 大学入試 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

英語教育に馴染みのある人には聞いたことがあるものが多いものの、逆にそうでない人には英検とTOEFL、TOEICくらいかもしれませんね。陵坂も知らない試験がありました。勉強不足ですねえ。そこで、試験名と評価、試験の特徴について見てみましょう。

ケンブリッジ英語検定 

受験料は27000円。評価方法は合否タイプ。

実際の状況を元に構成された試験。スピーキングテストは試験官と対面式のため意見表明や自信をもって会話することが重要。

(参考)Cambridge English Language Assessment | ケンブリッジ英語検定

リンガスキル 

受験料不明。評価方法はCEFR指標。

テストはオンデマンド。前問の回答状況によって出題が変わることが特徴。

オンラインテストとコンピュータの自動採点によって48時間以内に結果がわかる。

(参考)Linguaskill

TOEFL iBTテスト

受験料は$235(約25000円) 評価方法はスコア方式。

インターネット形式で受験。英語をどれだけ使えるかに重きを置いた内容。ライティングは当然キーボード入力。

(参考)TOEFL iBT: テストについて

TOEIC L&R(聞く、読む)TOEIC S&W(話す、書く)

受験料は団体なら9050円 評価方法はスコア方式。

スピーキングとライティングはインターネット配信でスピーキングは音声を吹き込み、ライティングはキーボード入力を行う。

(参考)TOEIC Programとは|TOEIC Program|IIBC

GTEC

受験料は団体なら9720円。評価方法はスコア方式。

マークシートとライティングは自由記述式、スピーキングはタブレットを用いて行う。

(参考)GTEC | スコア型英語4技能検定|ベネッセコーポレーション

GTEC CBT

受験料は団体なら9720円。評価方法はスコア方式。

こちらはGTECのコンピュータ上の試験。当然ライティングはキーボード入力。 

TEAP

受験料は15000円。評価方法はスコア方式

大学教育に相応しい英語力かをはかるというアカデミックな面が特色の試験。マークシートとライティングは記入式。スピーキングは1対1の面接方式。

(参考)

TEAPの特徴とメリット | TEAP | 公益財団法人 日本英語検定協会

TEAP CBT

受験料は15000円。評価方法はスコア方式。

こちらはTEAPのコンピュータ上の試験。ライティングはキーボード入力。スピーキングはオンライン面接方式。 

実用英語技能検定(英検)

受験料は1級8400円~2級5800円。評価方法は、合否だがスコア形式もあり。

基本的にマークシート。ライティングは筆記。スピーキングはインターネット上で行う。

(参考)英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会 

IELTS

受験料は25380円。評価方法はバンド方式。

英語で授業を行う海外の大学に入れるかどうかが基準となっている。全て筆記試験で、スピーキングはface to faceが特徴となっている。

(参考)IELTS(アイエルツ)公式テストセンター | 公益財団法人 日本英語検定協会

<追記>

文科省の資料に各資格試験を比較したものがありました。そちらを画像で貼り付け。

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(引用)高大接続改革の実施方針等の策定について(平成29年7月13日)文部科学省

どこが争点になるのか

まず評価方法ですよね。CEFR指標に準拠するのであればスコア方式の方がやりやすい。但し、これは対照表があれば良いだけなのでさほど問題にならないかも。

次に大きな違いが出るのはスピーキングが面接方式なのか、タブレットなどへの吹き込み方式なのか。本来は面接方式の方が「会話」という意味では相応しいと思うのですが、50万人も受験することを考えれば吹き込みの方が現実的かも。英語でのコミュニケーションを重視して図るのか、あくまでテストの位置づけは英語力を測るものとして利便性を優先するのか。

陵坂は後者、つまり吹き込み式がくると予想しています。

ライティングはキーボード入力か筆記するかどうか。スピーキングと違い、問題に焦点が当たるというよりは回答者側の生徒にもう一つタイピングという求める技能が増えるかどうかという話ですよね。詳しくはこちらをどうぞ。

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生徒への負担は増しますが字が汚いなどの不安要素も減るわけで悪い事ばかりではありません。ライティングをタイピングする可能性は高いと思います。

保護者・生徒の負担

一番はお値段ですよね。だいたい5000円~25000円の幅があるわけです。

前述のように5000円でも50億円以上のお金が動くわけで、25000円なら5倍だよ。しかも5000円にしている根拠は英検2級がそうだからというもので、英検も1級になれば8000円くらいするわけです。文科省としたら5000~7000円くらいで引き受けてくれるところが落としどころと考えてるんじゃないかな(根拠ゼロ) 

これ、高校3年生で受ける本試験は大学入試センターの入札で少しお値段を調整してくれると期待したいけど、、、何度も書くように高校1年生、2年生の時点でも練習で外部試験を受けると思うんですね。その時の値段は正規料金でしょ。1万も2万もする民間試験を採用されちゃうと、マジで受験の地域差、所得格差がダイレクトに影響してくると思います。

まあ、100歩譲って1万円、2万円は両親が子どもの為に少し我慢すればいいじゃんというレベルですが、そもそも東京都と地方で受験の機会、受験会場までのアクセスでも差が出過ぎる可能性もあるわけです。格差の固定化の問題も叫ばれますが、この辺大丈夫なんかい?と心配になります。 

保護者の方、生徒さんに置かれましてはまず、スピーキング、そしてキーボードでのライティングの練習に取り組んでください。日記を英語でタイピングして残すのがとっつきやすくて良いかもしれませんね。

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