どうも陵坂です。貴方は「SGH」、「SHH」という言葉は聞いたことがありますか? 当たり前のようにこのブログではたびたびこの言葉を使ってきましたが、よく考えたら知らない人もいるかな、と思い言葉の解説をしたいと思います。
「SGH」って何の略称か?
これは「スーパーグローバルハイスクール」のことを言います。
スーパーとかグローバルとかなかなか抽象的な言葉がついていて、思わず、スーパーじゃないグローバルなハイスクールはどんなものなんだろうとか考えちゃいますよね。
詳しくは文部科学省のこちらを参照したいと思います。
急速にグローバル化が加速する現状を踏まえ,社会課題に対する関心と深い教養に加え,コミュニケーション能力,問題解決力等の国際的素養を身に付け,将来,国際的に活躍できるグローバル・リーダーを高等学校段階から育成する。
指定期間は5年。SGHと同様のことをするSGHアソシエイトも指定されています。
SGH校
平成28年度は国公立・私立の合計11校が指定されています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/sgh/__icsFiles/afieldfile/2016/03/31/1368807_12_2.pdf
学校名だけではピンとこないかもしれないので、学校名の後ろの()内の数字が偏差値になります。偏差値自体の是非は一旦置いておきますね。偏差値の数字はこちらのサイトを参考に致しました。数字は2017年度入試のものです。
宮城県気仙沼高等学校 (53)
栃木県立佐野高等学校 (55)
埼玉県立浦和第一女子高等学校 (71)
千葉県立佐倉高等学校 (71)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校 (66)
創価高等学校 (70)
高槻高等学校・中学校 (71)
和歌山県立日高高等学校 (53)
佐賀県立佐賀農業高等学校 (43)
熊本県立水俣高等学校 (44)
沖縄県立那覇国際高等学校 (56)
ご覧のように決してトップ高校だけが指定を受けているわけではありません。
取り組みの内容
では、どういう取り組みをしているのか。(H28指定以外の学校が見たい方も併せてこちらを参考ください。スーパーグローバルハイスクール・SGH)
気仙沼高校では「海を素材とするグローバルリテラシー育成 ~東日本大震災を乗り越える人材をめざして~」、東京藝術大学音楽学部附属では「音楽の力で世界を魅了する先導的グローバルアーティスト育成プロジェクト」といったテーマで研究発表がされているのがわかります。
他の学校も見ていただくとわかるのですが、多くの学校がまず自分の学校や地域をベースに考えているのがわかると思います。
スーパーグローバルハイスクールという名前ですが、しっかり高校が立地する地域や校内資源といった足元をしっかり認識して、そこに立脚してどう課題解決していくかというアプローチなんですね。
例えば、いきなり「途上国の貧富の差をどうするのか」とはしないことが大事なんです。地元、通っている高校のことを十分に理解し、それを通して日本を理解し、世界を理解する。その上でどう課題を解決するのか考え、表現することが重要になります。
この課題研究を取り組む能力は「学力」の本質が詰まっています。この本質は学校だけでなく、社会に出てからも役立つものです。保護者の方はこういった観点で志望校選びをしてみると良いかもしれません。
こちらも参考にどうぞ。