陵坂と考察と

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【感想】植村直己の欲望に圧倒された【夢枕獏講演会】

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植村冒険館二十五周年記念の講演会に行ってきた。夢枕漠さんのファンなので参加したんだけど、植村直己さんにも興味があったのでちょうど良いと思って行きました。結論。参加した結果、そんなノホホン気分は良い意味でぶち壊されました。

冒頭、板橋区長の挨拶があってすぐに植村直巳さんの映像上映がありました。これが凄まじかった。植村さん自身が撮影した50年以上前の写真を加工し、生い立ちから消息不明となるまでを20分程でまとめた動画なんですが、見終わった後、目頭が熱くなりました。 

あのエネルギーはどこから出てくるんでしょうか。あえて言えばあの「欲望」「欲求」はどこから出てくるのか。死と隣り合わせの中、単独でマッキンリーを登頂しなければ解消できないほどの「欲望」「欲求」にとても興味が湧きました。

それと同時にこんなにすごい人でも飲み込んでしまう山の恐ろしさを感じました。圧倒されてしまった。一度ちゃんと本でも読んで勉強してみようっと。 

新装版 青春を山に賭けて (文春文庫)

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さて、その後は待望の夢枕漠さんの講演会。

折角の講演会の内容を書いてしまって良いのかわからないので陵坂が印象に残ったエピソードを紹介。

 

・熊に襲われた時に助かる2つの方法

獏さんが山小屋の主人から教わった話。

1つ目の方法は、恋人といたら恋人に「熊が出てきたら僕が命がけで熊と戦うから、君は走って逃げろ。君だけでも助かってくれ」と言う。

そうしておいて本当に熊が出てきて恋人が逃げ出すとする。熊は背中を向けて逃げるものを追いかける習性があるので、君は助かることができる。というもの。

2つ目の方法は、熊は攻撃をする時に必ず2本足で立って腕を振り回しくる。しかし、熊の攻撃には死角があって熊は自分の腹を触ることができない。だから2本足で立った瞬間に抱き着いて、クリンチしてしまえば君は熊に攻撃されることはない。そこで獏さんが山小屋の主人に「いつ離れたら良いんですか?」と聞いたら「それが一番の問題だ。冬眠まで待つしかない」と言われたという笑い話。

 

・カヌーで一緒に川を下った野田さんの話。

前述のクマの話の続きでグリズリーの出る川を周囲から脅されまくる獏さん。一緒に行った野田さんに相談すると最初は親身になって聞いてくれるが段々ビビりの獏さんに面倒くさくなり、お酒も回って酔っぱらうと全ての返答が投げやりに。

「やるだけやったら死んじゃえばいいんだよ」

ぞっとする獏さんと野田さんのやりとりが印象的でした。

 

・登山中の極限状態で人がする会話はエッチな話。でも一日でネタがつきて神の話になる。

タイトルそのままの内容(笑)。

 

・アンカレッジの革屋の親父に質問された話。

「地球美」を見たことはあるか? と尋ねられて獏さんは植田さんとカヌーで下った時の風景を思い出したという。日本の川と違って川幅の広いところでのカヌーは、そのまま浮かんでいると川に流されていても進んでいるのを感じないという。そのままパドルを漕がずに浮かんで流されていると周りの景色でハッキリと動いているとわかるのは太陽だけだった。その時、太陽が動く速度は地球の自転速度と同じなので、地球の自転速度を感じたという。

 

最後に…講演会は終始獏さんらしく飾らない話ぶりだったんだけど講演会のタイトルについて「「生きることは冒険だ」とあるけれど、冒険とは何なのか一生わからない。未完の作品が出てくるのは避けられない。それが死ぬことであり、生きることだと思う」そう締めくくった最後がたまらなくカッコよかった。 

神々の山嶺(上) (集英社文庫)

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神々の山嶺(下) (集英社文庫)

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植村冒険館にも近いうちに行ってみようと思います。