りょうさかさんと

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「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉に隠れた3つの意味


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どうも、りょうさかさんです。

あなたにも心に残っている言葉ってあると思います。

わたしが心に残っている言葉は「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉です。

わたしが会社に入社したばかりの頃、当時の役員にこの言葉を言われました。

暑い夏が来ると、この言葉を思い出すのです。

この言葉についてあなたも読みながら、ぜひ考えてみてください。

「他社に引き抜かれるような人になりなさい」に隠れた3つの意味

どうして入社したばかりのわたしが役員とお話しをする機会があったのかは覚えていません。

しかし、ハッキリと覚えていることがあります。

それが冒頭に書いた「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉です。

わたしは当時、その言葉の意味を「他社に怖れられ、引き抜かないと敵わないと思うわれるような営業マンになりなさい」という風に捉えていました。

もちろんコレも丸っきり間違いというワケではないでしょう。

あれから10年以上経ち「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉はとても深い、含蓄のある言葉だと感じています。

わたしは以下の3つの意味が隠れていると考えました。

  1. 敵は中ではなく、外にいる
  2. 社内の評価のためではなく、社外の評価を基準に仕事をしろ
  3. 努力や苦労ではなくアウトプットを重視する

では、一つ一つ簡単に説明しますね。

敵は中ではなく、外にいる

会社では「評価」という形で社内の同僚と比べられます。

そうすると、つい周りと比較して自分の立ち位置を把握しようとしてしまいます。

これが良い方向に向かえば「切磋琢磨」に繋がりますが、悪い方向に向かえば社内で「足の引っ張り合い」になってしまいます。

「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉は、社内の評価ではなく社外の評価に目を向ける言葉です。

もし誰かと比較するのであれば、それは社内ではなく業界全体と比較するということ。

社会学用語で表現すれば「準拠集団」を変えなさいという意味です。

競合他社でわたしより3歳年上の営業担当者でAさんという方がいました。

わたしの目から見て、自社の同年齢の営業マンよりAさんの方が優秀に見えたんですね。

いくつかの取引先に聞いてみても、やはり業界内の若手営業担当者の中ではAさんの評価が一歩抜きんでていた。

若かりし頃のわたしは、3歳年上のAさんを目標に「3年後はあれ以上になろう」と仕事していた時期がありました。

その後、Aさんは出世し営業を離れてしまいましたが、今では良い友人関係になっています。 

社内の評価のためではなく、社外の評価を基準に仕事をしろ

上段において『「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という言葉は、社内の評価ではなく「社外の評価」に目を向ける言葉』だと書きました。

では、「社外の評価」とはそもそもなんでしょうか?

わたしの「社外の評価」とはお金を支払ってくれる「顧客の評価」、もっと言えば「顧客の満足」のことです。

「顧客の評価・満足」を基準にすると、重点商品だからといってマッチしない顧客に売り込むみたいなことがなくなります。

時折、高齢者に不要なものを売りつける詐欺まがいの商法が報道されることがあります。

あれこそ「社内の評価だけ」が基準になってしまうことの弊害です。

ああいった企業、社員の中に「顧客の評価・満足」が少しでもあれば、そんな商法は取らないはずなんです。

努力や苦労ではなくアウトプットを重視する

組織の風土によっては、無駄な残業、無駄な営業をしている方が「努力している」「苦労している」と評価されるかもしれません。

「努力」「苦労」とは「社内の評価」を基準にしているということです。

一方、「顧客の評価・満足」を基準にして仕事をすると「努力」や「苦労」なんてものがあまり意味がないことに気付きます。

「努力してくれたから予算の20%オーバーだけど仕入れるよ」

「苦労してたみたいだし、プレゼンはダメだけど採用するよ」

そんなことは、あり得ないからです。

なぜなら顧客は過程ではなく、アウトプット(結果)で評価するからです。

「他社に引き抜かれるような人になりなさい」という役員の言葉には、「努力や苦労ではなく、アウトプット(結果)を重視しなさい」という意味も含んでいると考えました。

またこの考えを進めると「アウトプット」(結果)を上げるために「生産性を向上させる」という考えに行き当たります。

つまり「生産性の高いアウトプットの出来る人材になりなさい」という意味だと考えられるんです。

「他社に引き抜かれるような人になりなさい」に隠れた3つの意味のまとめ

最後に「他社に引き抜かれるような人になりなさい」に隠れた3つの意味をまとめておきます。

  1. 業界全体の中で認められる社会人になることを目指しなさい。
  2. 顧客満足を考える営業担当者になりなさい。
  3. 質の高いアウトプットができる人材になりなさい。

「そして、こういう人材を我が社は必要としているんだよ」という役員からわたしへのメッセージだったのでしょうか?

この言葉の真意を確かめることはできません。

わたしにこの言葉を投げかけてくれた役員は、既に引退しお亡くなりになられているからです。

わたしはまだまだ役員の言うような人材にはなれていません。

ただ今後の社会人生活も役員からの言葉が背骨のようにわたしを支え続けてくれる気がしています。

それでは、また。