陵坂と考察と

教育関係会社員が教育を中心に考えたこと、思ったことを書きます。

大学受験は東京に住んでいるだけで有利【お金と選択肢】

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メリークリスマス! どうも陵坂です。陵坂はキリスト教徒なのでこの日は家族で過ごす一日。クリスマスにいちゃつくカップルも、クリスマス中止しろという方にはそもそもそういう日じゃないぜと謎の上から目線になってしまいます。 

さて、全くクリスマスに関係ないお話し。今回の狙いは、大学受験における地域差をわかりやすく提供したいというもの。そこで改めて調べてみました。

皆さんも、私と同様に地域差というのを「なんとなく」感じていると思います。私は関西地方出身なので「東京・関東圏は恵まれているなあ」と感じるのですが、東京・関東在住の方は無自覚な方が多いです。でも、それを責めるのは酷な話で、身の回りの当たり前を当たり前ではない地域や人がいると想像するのは難しいことです。

水の綺麗な日本に住む人が、蛇口すらなく泥水をすする国の生活をイメージするのが難しいと同様に大学受験にも東京・関東圏に住む人たちがイメージしにくい地域差があります。

親の平均年収や家賃、教育にかける費用も当然地域差があります。このテーマへの切り口は色々考えられると思います。 

今回は大学のレベルに焦点を置いて考えたいと思います。

ただレベルといっても色々な尺度があります。例えば論文引用数などもそれにあたるでしょう。今回は多くの受験生が受験の基準におく、身近な「偏差値」で紐解いていきたいと思います。

大学全入時代と呼ばれて久しいですが、偏差値35などの名前を書いてお金を支払えば入学できそうな大学(失礼御免)はさておき、勉強を頑張りたい高校生が受験先を選ぶ一つの壁になるであろう偏差値60(以上)の大学について見ていきましょう。 

偏差値を調べたサイト

偏差値の数字こちらのサイトを基に引用させて頂きました。ありがとうございました。

こちらでは各学校の詳細な情報も見ることが出来るのでぜひご参考ください。

daigakujyuken2.boy.jp

データは全て2017年のもの。注意してくださいね。

☆数値は、大手3大模試が発表したデータのおおむね平均値です。

☆国公立大は、昨年度前期試験データを基に算出しています。(前期試験のない学科は中期・後期試験)

偏差値60以上の大学数

1位 東京都 39校

2位 愛知県 8校

3位 大阪府 7校

4位 京都府 6校

5位 北海道・福岡県  5校

7位 神奈川県・兵庫県 4校

9位 岡山県 3校

10位 岩手県・宮城県ほか計11県 2校

21位 残り全ての県 1校

ほとんどが医学部、文系は選択肢が少ない

1県1校のうちのほとんど医学部などの理系が中心なので、文系で60以上の大学って実は凄く少ないんですよね。

また偏差値60以上の大学の総数は130校です。そのうちの30%が東京都に集中しているってヤバいよね。次に多いのは関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)、愛知県、福岡県、北海道というわけ。北海道はほとんど医学部だけなので。。。

つまり北海道を除けば、東京・関西・愛知・福岡という大都市圏に住まない人は文系の大学の選択肢ってほとんどない。 

偏差値60以上ってかなり勉強できる高校生ですよね。本人たちの意識も高いはず。世間的にも名の通った大学だし、勉学に励むなら同じように意識が高い人たちのいる空間の方が能力を伸ばせるはずです。もちろん残念ながらどの大学に入っても大学入学したら遊びやバイトに明け暮れる人達もいるわけですが…。 

地方から東京に住むこと

出来るだけ良い環境で文系だけどもっと研究してみたいな、経済や文学を学びたいなという地方の方は大都市圏に下宿する選択肢しかありません。まあ、一人暮らし大変だけど下宿の経験もええんとちゃう、と思う方もいるかもしれません。

でもさ、一番大学の選択肢がある東京都ってめちゃ家賃や物価高いよね。

「東京都の家賃相場は全国の2倍」

「生活費は全国平均の10~20%高い」

(参考)費目別 東京の一人暮らしにかかる生活費の金額、全国平均との比較

じゃあ、地方の保護者さんの年収はどうかというとこういう状況なわけです。

nensyu-labo.com

東京都は多くの都道府県より平均年収が100万円ほど多いわけです。もちろん上記のように家賃・物価が東京都と地方で違うわけなので、単純にどちらの方が暮らしやすい、暮らしにくいをここで論じるつもりはありません。

ただ、地方の方が所得は低いのに、大学生の子どもために家賃を負担し、高い物価を賄うだけの仕送りをする負担があるわけです。これって両親が教育に熱心かつ稼いでいないと厳しいよね、となるわけです。

通える範囲なら実家暮らしできる関東圏の学生と地方から出てくる学生ではこんなにも条件に差があるわけです。

またこれは東京に下宿することに限らず、どの地域であっても下宿費用を出すことは保護者にとっては大きな負担ですよね。ただその下宿先が家賃・物価の高い大都市圏になる確率が高いというわけです。下宿確率が低くなる関東圏・関西圏は有利だよね。 

優秀な学生が地方に戻らない

保護者目線を離れて地域の目線に立つとこの大学の偏りは結構深刻だったりします。

北陸・四国・中部・九州などの偏差値60以上は1県1校(全て医学部)が多い地区では、それ以外の進路を目指す高校生は大学受験と共に地元を去らざるを得ません。例えば、四国なら大阪・兵庫・京都などの関西圏か一気に東京まで出ちゃうでしょ。だって優秀な学生でも地元の大学に選択肢がないんだもん。 

地方創生などの言葉をキーワードに地元から都会の大学に出ていった学生のUターンを希望する地域も多いと思います。でも、よほど愛着がなければ通っている大学の周辺や東京などの中心地にまず焦点を当てて就職活動しますよね。 

高等教育無償化に合わせて地元が家賃か帰省費用を負担してみては

私は無償化には賛成派なんですが、じゃあ無償化だけで今まで大学に行くことを経済的な理由で断念していた高校生の悩みが解決するのかどうか。地域差の問題が解決するのかというと違うと思います。もちろんしないよりはした方が良いと思うのですが、そういった問題を解決することになるのかについてピンポイントの策ではないと思うんです。

www.sankei.com

こういう施策で学生を地元に繋ぎとめる、地元への愛着を持ってもらうように誘導するのは有効なのかもしれませんね。陵坂は家賃の補助もありかなと思ってみたり。 この辺りにまだまだ議論の余地があると思います。

とりあえず、金銭面だけを見ても関東圏の高校生は地方よりもだいぶ有利だということがわかっていただけたのではないでしょうか。

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