陵坂と考察と

教育関係会社員が教育を中心に考えたこと、思ったことを書きます。

【解説】「学力」って何?

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どうも陵坂です。さて、あなたは「学力」と聞いて何をまず思い出しますか? 辛く苦しい受験勉強時代を思い出すでしょうか。それともゲーム感覚で問題を解いて高得点をとる遊び感覚だった思い出でしょうか。

勉強が大好きだった方もそうでない方も小・中・高と学力について問われ続けてきたと思います。学力を上げるために学生の方は日々学校で、家庭で、人によっては塾・予備校で勉強をしているんじゃないでしょうか。テスト直前には時に徹夜をし、一夜漬けをしたり、ヤマをはったり。

 

でも、それって「学力」なんでしょうか。

知識量やテストで高得点を取れることが学力なんでしょうか。

 

全国学力テストのことを以前書きましたよね。

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その時には書きませんでしたが地区や学校によっては、全国学テの前に過去問を解かせたり、特に点数が取りにくいB問題(思考・活用問題)を解かせたりして対策をさせると聞いたことがあります。そんな学校と何も対応せずに受けた学校や地域同士を比較して、前者の学校の児童・生徒の方が、学力があると言えるでしょうか。

「学力」の意味を調べてみると以下のようになります。

学習して得た知識と能力。特に、学校教育を通して身につけた能力。「高等学校卒業程度の学力」 goo辞書

辞書にもある通り「学力」とは学校教育の中で身に付けるものなので、文部科学省において定義が定められています。 少し前の部分から引用すると…

これからの未曾有(みぞう)の激しい変化が予想される社会においては、一人一人が困難な状況に立ち向かうことが求められるが、そのために、教育は、個性を発揮し、主体的、創造的に生き、未来を切り拓(ひら)くたくましい人間の育成を目指し、直面する課題を乗り越えて、生涯にわたり学び続ける力をはぐくむことが必要である。

このために子どもたちに求められる学力としての[確かな学力]とは、知識や技能はもちろんのこと、これに加えて、学ぶ意欲や、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたものであり、これを個性を生かす教育の中ではぐくむことが肝要である。 (注・太字・下線は引用者)

2 子どもたちに求められる学力についての基本的な考え方:文部科学省

 

つまり文部科学省の定義する「学力」とは知識・技能プラス「意欲、自ら課題を見付け、自ら学び、主体的に判断・行動し、問題解決できる資質・能力」のことなんです。 

これを測る行為ってめちゃめちゃ難しいよね。でも、これを親御さん、児童、生徒自身が理解するとどうしてテストの点だけで通知表の結果に結びつかないかご理解いただけると思います。だって評価する先生の立場に立てば、テスト単体で「意欲その他」を測ることって困難だし、そういう部分を測るのに「授業態度」ほど顕著なものないでしょ。

また同様に「課題研究」「自由研究」「論文」などの活動が大学入試を含めて重要視されている傾向にもご理解をいただけるのではないでしょうか。 

なぜなら「自分で課題を設定し、その分野に関して自ら知識を深め、問題解決」を目指す「課題研究」はその定義自体が文科省の定める「学力」そのものですよね。つまり「課題研究」の発表論文などを入試に活用してしまえば、そのまま「学力」を測ることが出来てしまうわけです。 

各トップ進学高校や私立中高一貫校、SGH、SSHが「課題研究」に取り組ませる意図も納得ですよね。

今回は「学力」の定義についてご紹介しました。文部科学省の定義と昨今の教育の流れが地続きだということをお感じいただけたのではないでしょうか。

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